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毎週土曜 午前10:00~

放送内容

頻尿

2022年05月14日

[過去の放送内容]

今回、頻尿についてお話を伺ったのは、
国家公務員共済組合連合会 浜の町病院 泌尿器科 部長の
小林 武(こばやし たけし)先生です。

■頻尿とは

頻尿とは、おしっこが近いことを言います。
一般的に、1日の排尿回数が8回以上だと頻尿とされます。
また、就寝中に排尿で1回以上起きることがあれば、夜間頻尿とされます。
頻尿があると、1日に何回もトイレに行かないといけないので、
生活の質の低下につながることにもなります。 


■特徴①

頻尿は、中高年男性に多く見られますが、
その主な原因として、前立腺肥大症が挙げられます。
前立腺は、膀胱の出口にあって尿道を取り囲んでいますが、
加齢とともに肥大することがあり、
それによって尿道が圧迫され、頻尿が起こりやすくなります。
厚生労働省の調査では、前立腺肥大症は60歳前後から増え始め、
その後、患者数は右肩上がりになっています。


■特徴②

頻尿は女性にも多く、主な原因は男性と同じく加齢と言われています。
女性は、加齢によって、骨盤の底にある筋肉(骨盤底筋)が緩みやすくなり、
それによって頻尿や失禁が起こることがあります。


■特徴③

男女を問わず、頻尿の原因で多く見られるのが過活動膀胱です。
これは、何らかの原因で膀胱が過敏になり、
尿が十分に溜まっていなくても突然、トイレに行きたくなる疾患です。
ほか、頻尿は、糖尿病や高血圧などの生活習慣病や、
ストレスや不安など、精神的な要因で起こることもあります。


■症状

前立腺肥大症の症状は、1回の排尿で全て出し切れない、
排尿に勢いがない、排尿に時間がかかるといったものです。


■注意点

頻尿はときに、膀胱炎や前立腺炎などの感染症、膀胱結石、
さらには膀胱がんや前立腺がんなど、
油断のならない疾患のサインということがあるので注意が必要です。


■対策法

頻尿の対策法のひとつに、膀胱訓練があります。 
頻繁にトイレに行くと次第に膀胱が小さくなり、尿を溜めにくくなるので、
排尿をなるべく我慢して、膀胱の容量を増やすという訓練を行います。


■治療

頻尿の治療法は、主に飲み薬で行う薬物療法と、前立腺の手術です。
最新の手術では、レーザーで頻尿の原因となっている肥大した前立腺を取り除きます。 
これにより尿道の圧迫が減り、残尿感などの排尿時の不具合が改善するとされています。


■まとめ

頻尿はほとんどが加齢現象ですが、なかには重大な疾患が隠れていることがあるので、
症状を自覚したら一度、泌尿器科を受診してください。

過去の放送内容