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放送内容

遺伝性乳がん

2022年06月25日

[過去の放送内容]

今回、遺伝性乳がんについてお話を伺ったのは、
九州大学病院 乳腺外科 准教授の久保 真(くぼ まこと)先生です。

■遺伝性乳がんとは

がんの要因には、遺伝性・生活習慣・加齢などがありますが、
遺伝性乳がんとは、遺伝的な要因が非常に強い乳がんのことです。
女性ホルモン「エストロゲン」が深く関わる一般的な乳がんと併せて、
最近では、親から子へと受け継がれる遺伝子の変異で起こる、
この遺伝性乳がんにも、注意が必要なことが分かってきました。
国内では、200人に1人ほどの割合で起こり、
がんのなかでは比較的、発症頻度が高いと言われています。


■遺伝子と遺伝性乳がん

遺伝子とは、私たちの体を作る「設計図」のようなものです。
この遺伝子の中には、遺伝性乳がんを起こしやすい種類があります。
遺伝性乳がんの原因となる遺伝子として今、最も多く見つかっているのが、
「BRCA1」と「BRCA2」です。


■「BRCA1」と「BRCA2」

「BRCA1」と「BRCA2」は本来、
何らかの原因で傷ついたDNAを修復する働きを持っています。
ところが、これらの遺伝子が、何らかの要因で正確に機能しにくくなると、
傷ついたⅮNAが修復されることなく蓄積され、
遺伝性乳がんの要因となることがあります。これを「病的な変異」と言います。


■「遺伝性乳がん卵巣がん症候群」

BRCA1やBRCA2に病的な変異が認められた場合は、
「遺伝性乳がん卵巣がん症候群」と呼ばれます。
遺伝性乳がん卵巣がん症候群は、
一般的な乳がんに比べて、比較的若い年齢で発症するのが特徴です。
また、80歳までに70~80%の人が発症する。
乳房の左右に同時期、あるいは違う時期に複数回、発症する。
卵巣がんを起こしやすくなるといったことも挙げられます。
さらに、男性でも乳がん、ほか前立腺がんを発症しやすいことが分かっています。


■検査について

BRCA1やBRCA2に病的な変異があるかどうかは血液検査で確認できます。
検査の対象となるのは、医師によって、
遺伝性の乳がん・卵巣がんの可能性があると診断された場合です。
一般的な乳がんの検査では、年に1回、マンモグラフィを行いますが、
遺伝性乳がんの検査では、半年に1回、MRIとマンモグラフィを交互に行って、
より詳しく調べます。


■治療について

遺伝性乳がん卵巣がん症候群の場合は、
予防切除が、がんの発生頻度を下げる、いちばんの治療になります。
乳房であれば乳房を切除、卵巣であれば卵巣と卵管を切除します。
こられは現在、保険適応で受けることができます。
35~40歳で、今後、妊娠・出産を考えていなければ、
卵巣と卵管を予防切除することが勧められます。
予防手術を希望しない場合は、
腫瘍マーカー測定や経腟超音波検査を受けることが勧められます。


■大事なこと

遺伝性乳がんの原因となる遺伝子BRCA1やBRCA2は、
親から子へ2分の1の確率で受け継がれます。
BRCA1やBRCA2に病的な変異があるからといって、
必ずがんを発症するわけではありませんが、
家族で遺伝性乳がんについて、正しい知識を知ることが大切です。

■まとめ

遺伝性乳がん卵巣がん症候群について、
最近、「遺伝カウンセリング」ができる医療機関が増えてきました。
遺伝カウンセリングとは、
生まれつきの病気や体質などの問題を相談できるところで、
お住まいの地域の大学病院などで行われています。
気になる方は一度、訪れてみてはいかがでしょうか。

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