常勝軍団の秘密
2020年11月21日
[熊本県]
川上哲治(3)
現役時代、数々の偉業を達成し、打撃の神様と称された川上。
ジャイアンツの監督時代には、リーグ優勝・日本一を11回。中でも昭和40年から48年まで9年連続日本一という快挙は今も不滅の記録として残っています。
川上監督が取り入れたのは、メジャーリーグ・ドジャーズの戦法でした。
V9時代、王・長嶋を擁し豪快な攻撃野球と思われがちですが、実は川上が目指したドジャース戦法とは、守り勝つ野球でした。川上は、バント守備や中継プレーなど、当時日本では浸透していなかったチームプレイを徹底し、常勝軍団を築いていったのです。
そして川上は、王会長がホークスの監督時代、キャンプで講演を依頼され、選手たちにこんな言葉を伝えています。
「本物のチームワークを目指そう」
「自分中心の野球スタイルを変え、相手中心にしていこう」
「我々は、今日一日を生かされているのだから」
野球界のレジェンドが九州の球団に残したメッセージ。
それが常勝チームへと成長する礎となっていったのかもしれません。