ホームラン王が繋いだ夢
2021年07月31日
[宮崎県]
長瀬泰吉(4)
宮崎出身の実業家が開発した軟式野球ボール。
「野球を世界のスポーツにしたい」と理想を掲げ、このボールを広めたのは、あのホームラン王でした。
今から87年前に長瀬泰吉が考案した健康ボール。
少年時代にこのボールを使って野球を覚えたのが、王貞治さんでした。
昭和52年、メジャーリーガー・ハンクアーロンの記録を破りホームラン世界記録を達成した王さんは、現役引退後、世界の子供たちに野球を広めるために、ハンクアーロンと「世界少年野球推進財団」を設立。
以来、毎年開催される野球大会には、世界各国から子供たちが集っています。この大会で使用しているのが実はケンコーボールなんです。
こうした活動がきっかけで、製造メーカーのナガセケンコーには、アメリカのメジャーリーグから子供用に軟式ボールを作って欲しいという依頼があったそうです。
軟式ボールは日本独自のものですからね。
ホークスのキャンプ地、宮崎では、キャンプ期間中に開催する野球教室でもケンコーボールが使われているんです。
長瀬が開発したケンコーボールは、野球を愛する子供たちにたくさんの夢を与え、その夢は世界へと広がっています。