遺跡が導いた新球場
2023年12月02日
[福岡県]
ドーム誕生秘話(1)
今年で開業30周年を迎えた福岡PayPayドーム。
今月は、福岡のシンボル誕生の歴史と様々な名シーンを振り返ります。
福岡市中央区地行浜に建つ福岡PayPayドーム。
1993年4月に開業した九州初のドーム球場は、福岡ダイエーホークスの本拠地として建設されました。
実は、このドーム球場建設を決めた背景には、意外な事実があったのです。
1989年に、福岡ダイエーホークスが誕生。
チームのホームグラウンドは、平和台球場・・・のはずでした。
ところが、翌年から始まる新たなシーズンを前に、外野スタンドの改修工事を行った際、大規模な遺構が見つかったのです。
そこで福岡市は、球団に対し、無償で使用できる代わりの土地を提案。
その場所は、1989年3月から開催されたアジア太平洋博覧会、通称「よかトピア」の会場跡地だったのです。
その土地に「日本一のドーム球場を!」
と発案されたのが、球場と商業施設が隣接するツインドームでした。
最終的にはドーム球場のみが建設されることになったんですが、この時、注目を集めたのは、天井の屋根が開く日本初の開閉式ドームという構造でした。
実は、この屋根が開く構造には、ダイエーホークス優勝への願いが込められていたのです。