津屋崎 “土雛”
2025年03月08日
[福岡県]
九州ひな巡り(2)

福津市津屋崎で今も作られる雛人形。
土の風合いを感じさせる素朴な「土びな」は、雛人形を飾りたいという庶民の夢を叶えるものでした。
お内裏さまやお雛様が並ぶ雛飾りが始まったのは江戸時代といわれています。しかし、当初は経済的に豊かな武家や商家のたしなみで、庶民には手が届かないものでした。
そこで生まれたのが素焼きの人形に絵付けした「土びな」です。
九州のひなまつり広域振興協議会 企画誘致宣伝委員長 瀬下麻美子さん
「布で着飾った人形を買えない人は土雛のお人形さんでした。津屋崎人形は宮地嶽神社の参道で土産物として、色んな土人形を売っていた。そこで雛人形も作られて普及していった。」

かつて良質な土がとれた津屋崎では、古くから土人形が作られ「津屋崎人形」と呼ばれました。
その技法は独特で前後2枚の型に土を押し込み、まるでたい焼きのように合わせて成型していきます。今は石膏の型ですが、かつては型自体も土で作られていたといいます。

土の温もりを感じさせる津屋崎の土雛。
コンパクトで可愛い豆ひな飾りもあり、現代のライフスタイルにマッチして人気を集めているそうです。庶民にも手の届くものとなった雛人形。
更に、家庭で手作りする雛人形が生まれていきます。