日本のアンデルセン
2025年06月07日
[大分県]
久留島武彦(1)

大分自動車道玖珠インター付近で出迎えてくれる鬼や桃太郎。
童話の里と呼ばれるこの町は、日本のアンデルセン・久留島武彦の故郷でした。
今からおよそ150年前、大分県玖珠町に生まれた児童文学作家・久留島武彦。
日本各地で童話や児童文学を子供たちに語り聞かせる口演童話の活動を、日本で初めて行った人物です。生涯で訪れた幼稚園や学校は実に6000カ所にもなります。
久留島武彦記念館 金成妍館長
「本を買うのはお金がかかる。だけど、お話であればどこでもいつでもできると思って、
子どもたちにお話を語り聞かせる。そういう口博童話会を作ろうと思って企画したんですね。」
久留島の人生には、日本初が溢れていました。
「ラジオで童話を語った」
「世界一周旅行に通訳として参加」
「ピースサインをして写真を撮った」
さらには、日本にボーイスカウトを紹介したことでも知られています。
実はデンマークで開催されたボーイスカウトの世界大会に参加した際、久留島はデンマークが生んだ偉大な作家・アンデルセンをもっと評価するべきと訴えました。
久留島武彦記念館 金成妍館長
「久留島先生は、デンマークでアンデルセンの墓参りに行くと、お墓は草ぼうぼうで、記念館は小さくてとても粗末だと思ったらしいのです。そこで、地元の新聞社を訪ねて、アンデルセンの偉大さを訴えるのです。そのインタビュー記事がトップニュースになり、日本のアンデルセン久留島武彦と紹介されたのです。」
久留島の原点。それは、故郷・大分県玖珠町での出会いから始まったものでした。


