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「鳥栖興し」(佐賀県鳥栖市)

2024年03月31日

熱々の蜜の中に国産米とピーナッツを投入して、数十秒かき混ぜると、甘い香りが工房内にただよう。
素材はシンプルで、特別なものを使用しているわけではない。
ただただ丁寧に、職人たちが素材と向き合っている。
それが150年前に佐藤製菓本舗で誕生した「鳥栖興し」だ。

「興し」には「名をおこす」「家をおこす」など、縁起の良い意味が込められていて、祝いの席に登場することも珍しくないという。
現在は6代目の和晃さんを中心に家族4人で作っていて、チームワークは抜群だ。
手仕事でここまで量産できるのかと驚くと同時に、作業に無駄がない。
150年の歴史に少しだけ触れた気がした。

店には「いちご大福」や「パウンドケーキ」など、ほかのお菓子もあり、様々なお客さんが撮影中も来店していた。
そしてその多くの人が「鳥栖興し」を購入していた。
年配の常連客と思われる人が、その味に飽きることなく今でも食している。
それは、食文化が伝統になるための基礎であり、それがすべてなのかもしれないと感じた。

佐藤製菓本舗・6代目の和晃さんが未来に残したい風景は「四阿屋地区」だ。
地元の人は四阿屋(あずまや)と呼ぶそうで、神社の近くに遊泳場があるのだが、とにかく水が澄んでいる。
小さいころに5代目の父とよく来ていたそうで、その場所に自分の子どもと訪れるのは感慨深いと話してくれた。
泳ぐと体力を使う。そしてお腹が減る。
そんな時に「鳥栖興し」があれば、それはいつもより楽しい夏になる。

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