「一杯のために」(福岡県遠賀郡水巻町)
2025年01月12日
水巻町で高品質の生豆と、独自の焙煎技術でコーヒーを提供する大隈一平さん。
もともとコーヒーに砂糖を大量に入れて飲むほどの甘党だったが、その道30年になる熟年焙煎師との出会いをきっかけに、コーヒーの奥深さを知り、2009年マイブランドである「いえカフェ」を立ち上げた。
コーヒーの味わいは、豆の種類や焙煎の仕方、挽き方、ドリップなど様々な工程で変わる。
その中でも、豆本来の味わいを引き出すために一番大事なことは「豆の鮮度」だという。
コーヒー豆は焙煎が終わった瞬間から酸化が始まるため、冷蔵・冷凍保存は必須。
新鮮な豆はお湯をかける事で炭酸ガスが発生し、ポコポコと膨らみ、その味を最大限に引き出すことができる。
「焙煎の度合いによって、同じ豆でもコーヒーの味は天と地ほどの違いができる。」と語る大隈さんは、“家でもおいしく飲んでほしい”というコンセプトを大事にしている。
そのため、特別な道具、特別ないれ方をせず、味の好き嫌いを楽しく丁寧にヒアリングして、お客さんに合った銘柄、焙煎度、挽き方を提案して、特別な一杯を目の前でいれることを大切にしている。
“どんなコーヒーが好きなのか”をとことん追求してもらい、その人にとっての基本、標準となる豆を見つけてほしいと語る。
そんな大隈さんが未来に残したい風景は「みどりんぱぁーく」。
広大な芝生と、それを囲う木々。未就学の子供も安心して遊べるスペースもある町民憩いの場所だ。
大隈さんにとっては、4歳になる子供とよく遊びに行く、思い出を育む大切な場所。
週末になれば多くの家族でにぎわい、子供たちの声が響き渡る。子供の声、そしてその表情。
笑顔が似合う大切な風景だという。