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【日本酒蔵元❷】「蔵の兄弟とパン作り」浜地真範さん

2026年01月11日

糸島半島の東部、福岡市西区元岡。
この地に創業150年以上の歴史を持つ造り酒屋、杉能舎があります。
醸造の責任者である兄、浜地真太朗さん(31)が指揮する醸造場の一角で、弟の浜地真範さん(24)がパン作りに励んでいます。
「蔵のパン醸房」と店名がつけられているように、酒造りと同様に発酵が大切なパン作り。
生み出される商品は異なれど、兄弟は代々受け継がれてきたこの蔵で家業に専念できることに、深い喜びを感じ、誇りを持っているのです。

真範さんは大学まで16年間野球をやっていましたが、「手に職をつけ自分にベクトルを向けた仕事がしたい」と一念発起しパン作りの道へ。
日本で2年間、ドイツで3年間修業を積みパン職人としての腕をみがきました。
真範さんのモットーは「微生物や菌に真摯に向き合うこと」。
同じ菌でもその日の天候、温度、湿度で、毎日状態が変わると言います。
真範さんは微生物や菌の持つ本来の発酵のスピードに寄り添ったパン作りが大切だと考えています。
だからこそ、真範さんは「待つ」ことすら楽しんでいるのだそうです。

真範さんの作るドイツ仕込みのパンは、ライ麦、塩、水のシンプルな材料で作られています。
そこに、日本酒の製造の際にでた酒粕を生地に練りこみ、モチモチとした食感を生みだし、酒蔵ならではの独特の味わいを作り出しました。
また、生地の発酵過程に欠かせない酵母も麴由来のものを使うなど、蔵にあるパン工房として特色あるパン作りに努めています。
「150年も酒造りをしてきた蔵だから、良い菌は蔵の中にすみ着いている」。
創業以来、先人たちが醸してきた自家製の酵母から兄が日本酒を造り出し、その日本酒造りの副産物を、弟がパン作りに生かしていく。
杉能舎が大切にしてきた「循環」という理念を実践するために、兄弟二人で同じ蔵の中で手を取り合ってやっていきたいと語っています。

真範さんが未来に残したい風景は酒蔵がある風景。
かつて糸島周辺にはいくつもの酒蔵が存在し、米どころである糸島のシンボルでもありました。
しかし現在、糸島地域に残る酒蔵は二つだけ。
地域の良さ、生産物の良さを発信していく場所としても、この酒蔵から兄弟で頑張っていきたいとの思いがあるそうです。
この酒蔵も100年以上の歴史を持ち、老朽化が進んでいましたが宮大工さんの腕を借り修復。
修復後はレストランやビアガーデン、それに真範さんの新しいパン工房に生まれ変わります。
「この蔵でパンを作り続けることで、次の100年にも続く場所になれば嬉しい。」真範さんの挑戦は始まったばかりです。

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蔵のパン酵房

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