
山と田んぼに囲まれた田舎町のカフェ。どこにもない私だけの癒しの場所「slow café」(佐賀・多久市)【Oasis~心の休息地をめぐる旅~】

佐賀県多久市の山と田んぼに囲まれた広大な敷地にある「slow café」。 カフェのほかに、日用品を扱う「pense」と企画スペース「pense Living」が敷地内に併設されています。

カフェのランチタイムで出されているのが自家製米と地元農家の野菜を使った「ごはんのランチ」。自家製米のおにぎり、8種のお惣菜、季節の野菜サラダがのった贅沢なランチプレート。米はオーナー・林口寿久さんと妻の弥生さんが近所の方々から作り方を教わりながら、寿久さんの兄弟も一緒になって試行錯誤しながら育てたものです。
にこやかな笑顔でオーダーを聞きにきたスタッフの手には紙とボールペン。「アナログだけど、お客さんとコミュニケーションを取る1つの手段として、目を合わせることを大事にしています」と寿久さん。そんなさりげないおもてなしの一つひとつが、訪れる人の心を癒し、穏やかな気持ちにさせてくれます。

敷地内の庭には、ヤギが3頭暮らしています。会長のさんちゃん、リーダーのくろまめちゃん、マネージャーのチモちゃん。雑草の草刈りに悩んでいるとき、客の一人からヤギを飼うことを勧められたのがきっかけなのだとか。やがて店のロゴマークにもヤギのイラストが加わり、今ではここに無くてはならない存在になっています。料理に使わなかった野菜の芯などをヤギの餌に再利用する取り組みは、みんなを笑顔にする嬉しい循環を生んでいます。

「店名の“スロー”には、意味が2つあって、1つ目は子どものゆっくりした成長への願いから。2つ目は、お客さんにここでゆっくり過ごしてもらいたいという意味での“スロー”なんです」。
寿久さんの以前の職業は建設コンサルタント。弥生さんは動物病院に勤めていました。その後、子どもに障がいがあることが分かり、将来を見据えて自営業の道へ。祖父母が残した畑を切り拓き、飲食店をすることを決意したそうです。
林口夫妻が店で1番大切にしているのが雰囲気作り。それは訪れた人にとにかくここで「癒されてほしい」という強い願いから。「“明日から頑張れそう”という言葉をいただいたときに、心からこのお店をやっていて良かったと思うんです。人気観光地に比べて、田舎には何もないと思われがちですが、何もないことが強みで、田舎でしか得られない良さや癒しがあります」。

訪れる一人ひとりにとって、どこにもない「私だけの癒しの場所」として「ずっと変わらない場所であり続けたい」。
そんな夫妻の想いが溶け込んだ「slow café」はどんな時も訪れる人の心にゆっくりと寄り添い、そっと元気づけてくれる。親友みたいな場所なのかも知れません。
慌ただしい日常に疲れたら、明日へのパワーチャージにまたやってきます。
■slow café
住所:佐賀県多久市多久町3795−1
電話:0952-75-2077
営業時間:11:00〜17:00(ランチ11:00〜14:00、OS16:30)
定休日 月・火曜
Instagram@slowcafe_taku
https://www.instagram.com/p/Chn8M0TvbMV/?hl=ja
※営業時間・定休日・記載の内容などは変更している場合がございます。事前にご確認ください。
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【Oasis】
~心の休息地をめぐる旅〜
私が見つけた心の休息地
大切な人との心温まる出会いが
人生をもっと豊かにしてくれる。
KBC毎週月曜(21:50~)オンエア
Instagram
@oasiss
https://www.instagram.com/oasiss.jp/
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