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古き良き雑貨と季節のスイーツ　ご夫婦が紡ぐ暮らしの宝庫『THE VAULTS』（福岡市早良区）【まち歩き】

2025.09.18

■住宅街にひっそりと

静かな住宅街の一角に、ひっそりと佇む雑貨とカフェ『THE VAULTS（ヴォルト）』。
その名は「地下金庫」という意味からとられており、宝物や大切なものを詰め込んだ空間をイメージしているそうです。
ご夫婦で営む店は、暮らしに寄り添う雑貨や一点物のビンテージ雑貨、そして奥様が心を込めて作る優しいスイーツが共存しています。
まさに隠された宝箱のような場所です。

■季節が映る甘やかなお菓子

店内でいただいたのは、この時期におすすめだという「キウイティーソーダ」（550円税込）、そして「ブルーベリーバスクチーズケーキ」（450円税込）。
グラスの底に沈んだ自家製のキウイジャムを混ぜ合わせると、果実の酸味とアイスティーの爽快感が溶け合い、暑い季節にぴったりの一杯に。
思わず一気に飲み干してしまいたくなる軽やかさです。
バスクチーズケーキは、濃厚でありながらも口どけがなめらか。
季節ごとに果物が変わり、冬は苺が登場するそうです。

■海外の空気を運ぶ雑貨たち

飲食スペースに置かれたテーブルや椅子は、海外からやってきたビンテージもの。
雑貨もまた、ご夫婦が自らの目で選び、買い付けてきた逸品が並びます。
扱うのは「感覚的に好きなもの」や「実際に使って良かったもの」。
ご主人は「暮らしの中で本当に役立つと分かったものでなければ、お客様に勧められない」と語ります。
その誠実さが、店全体に温かさを宿しているのです。
人気の商品は、長年ご主人が愛用している爪切り（写真①）や、馬毛の毛先が歯をつるりと磨き上げる歯ブラシ。(写真②)
耐久性が高く、一般的なものより長く使えると評判です。
さらに、若い世代に人気なのはフランス製の紙のお香。(写真③）
蛇腹状に折られた紙に火を灯すと、ふわりと広がる香りに異国の情景が浮かびます。
そして今回、私が伺う前から気になっていたのがお箸。(写真④)
実際に手にとってみると、そのやわらかで優しい触れ心地に驚きました。
持つほどに手に馴染み、日々の食卓を穏やかにしてくれる道具。
ひとつひとつに、製作者の人柄や想いが滲み出ているようでした。

オーナー夫妻は昔からビンテージ雑貨を愛し、旅先でも自然とそうした店に足を運んでしまうのだそう。
「何年もかけて人から人へと渡り歩いた古いものには、物語が宿っている。
海外では百年単位で受け継がれるのが当たり前で、そこが面白い」と語ります。
『THE VAULTS』に漂う落ち着きと奥深さは、その想いから生まれているのでしょう。

■ネルドリップ珈琲の余韻

最後にお持ち帰りでいただいたのは「ネルドリップコーヒー」（500円税込）。
ネルはペーパーよりも目が粗いため、豆のオイル成分をしっかりと抽出でき、まろやかでコクのある味わいが生まれます。
ネルドリップで淹れているお店は少ないため、絶対に頼みたいと思ってた一杯。
深煎りでありながら雑味がなく、体にすっと染み渡る一杯は、訪問の締めくくりにふさわしいものでした。

■宝物を探しに

『THE VAULTS』は、物語のある雑貨と織りなす「暮らしの宝庫」。
心を満たすコーヒーを味わい、日常を少し豊かにしてくれる雑貨に出会う。
そんな体験を求めて、また足を運びたくなる――。
ここには確かに、日常の中に眠る宝物が詰まっています。

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◼️『THE VAULTS』(ヴォルト)
住所：福岡県福岡市早良区室見4-2-31
営業時間：11:00～18:00
定休日：月・火曜
駐車場：なし（周辺にコインパーキング有）
SNS：Instagram：@the_vaults_jp
https://www.instagram.com/the_vaults_jp/
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※情報は8月28日時点のものです。最新情報は公式HP、Instagram等でご確認ください。