■英彦山神宮へと続く、静かな時間の入り口
福岡・添田町。英彦山神宮へと続く長い参道の途中に、明治の時代から登山客を見守り続ける一軒のお土産屋さんがあります。それが今回ご紹介する『り』。一歩足を踏み入れると、そこは観光地の賑やかさとは無縁の、穏やかな空気が流れる場所。木々の間から差し込む光や、風に揺れる葉の音が心地よく、日常の忙しさをふっと忘れさせてくれます。ここは単なるお土産屋さんではなく、心を休めるための隠れ家のようなスポットです。
■「おかえり」の声と、季節のお茶のおもてなし
「おかえり。疲れたでしょう」。そう言ってやさしい笑顔で迎えてくれるのは、78歳の店主・佐藤義孝さん。夏にはよく冷えたお茶を、冬には湯気が立つ温かいお茶をそっと差し出してくれます。初めて訪れたはずなのに、なぜか懐かしい。まるで田舎の実家に帰ってきたような安心感が、ここにはあります。実は佐藤さん、普段は福岡市内で暮らしており、お店を開ける日はそこから通っています。福岡市内での暮らしとは違う、山の澄んだ空気に包まれて過ごすこの時間が、佐藤さんにとってもかけがえのない日常なのだそうです。
■昭和の記憶が息づく、博物館のような店内
店内に並ぶのは、色あせたパッケージさえ愛おしい昭和の品々。竹とんぼやビー玉入りのラムネ、レトロな帽子……。その多くは、お母様の代から大切に守られてきたものです。「2つあるものは売るけれど、最後の1つは残すんです」と語る佐藤さん。売るためというよりも、ここに流れてきた時間の記憶を留めておくために。棚に並ぶ一つひとつが、訪れる人をノスタルジックな時間旅行へと誘ってくれます。
■自分の足で歩くからこそ、出会える景色と会話
スロープカーで一気に登るのも便利ですが、佐藤さんは「ぜひ参道を歩いてみてほしい」と話します。自分の足で石段を踏みしめ、息を切らして登るからこそ見える景色があるから。その道中、ふらりと『富士屋商店』に立ち寄り、佐藤さんとたわいもない話に花を咲かせる。添田町のこと、英彦山のこと、そして今日のこと。お茶を飲みながら交わす何気ない会話こそが、この旅一番の思い出になるかもしれません。
■「また帰ってきたくなる」やさしさに会いに
「ものが売れるとか売れないとか、関係なしです。また英彦山に来てほしい、それだけ」。そう語る佐藤さんのおもてなしは、一期一会ではなく「また会いたい」という願いそのもの。何度でも足を運びたくなる場所でありたいという想いが、英彦山の賑わいを支えています。次の休日は、この温かい笑顔とやさしいお茶に癒やされに、英彦山へ「帰って」みませんか?
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■『富士屋商店』
住所:福岡県田川郡添田町英彦山1401
電話:080-2783-8023
営業時間:8:00〜17:00
定休日:月・火・木曜
※営業時間・定休日・記載の内容などは変更している場合がございます。事前にご確認ください。
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【Oasis】
〜心の休息地をめぐる旅〜
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■ 富士屋商店
住所:福岡県田川郡添田町英彦山1401
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