四季折々のフルーツや豊かな自然に恵まれ、ドライブや町歩きの目的地として人気を集めるうきは市は人気のスイーツショップが多いまちでもあります。
そんなうきは市の中心地・吉井町で、2026年1月にオープンした『名がなきお菓子屋』は、そんなうきはの恵みを、一つひとつのお菓子に込めて届けるスイーツ専門店です。
店内へ一歩足を踏み入れると、焼き菓子の香ばしい香りがふわり。木の温もりを感じる空間には、焼き菓子やケーキが並び、イートインスペースでは季節のドリンクとともに、ゆったりとした時間を過ごすことができます。
掲げるコンセプトは、「記憶に残るお菓子」。
その言葉どおり、この場所には、うきはの豊かな素材はもちろん、生産者とのつながりや、お菓子づくりに向き合う真摯な姿勢が息づいていました。
◼️宮城から東京へ。そして、うきはへ
オーナーシェフの伊丹さんは宮城県出身。
高校卒業後、専門学校へは進まず、地元の老舗洋菓子店で修業を始めました。幼い頃から抱いていた「お菓子屋さんになりたい」という夢を、自分の足でかなえようと歩み始めます。
その後は東京へ渡り、町の洋菓子店から有名店まで、さまざまな現場で経験を積みました。
技術だけでなく、素材と向き合う姿勢や、一つのお菓子にどれだけ手間をかけられるかという考え方も、その経験の中で培われました。
東京で出会い、結婚した妻のふるさ・うきは市へ移住。
都会では経験できない暮らしを求めて始めた農業が、この土地の豊かな実りや人とのつながりを教えてくれました。
◼️うきはだから出会えた、おいしさがある
移住後は農業にも携わりながら、地域とのつながりを少しずつ広げていった伊丹さん。
うきはには、果樹農家をはじめ、ものづくりに真摯に向き合う人たちがたくさんいます。
気になる農家があれば、自ら足を運び、素材を見せてもらい、お菓子に使わせてもらえないか相談することも少なくありません。
「気になったものは直接会いに行っちゃうタイプなんです」
そんな一歩一歩の積み重ねが、生産者との信頼関係を築いてきました。
日本名水百選にも選ばれた「清水湧水」をはじめ、みずみずしいフルーツ、福岡県産の小麦など、お菓子づくりに欠かせない素材がそろううきは。
県外から移り住んだからこそ、この土地の魅力を改めて実感したといいます。
その恵みを、お菓子という形で届けること。それが、この場所で店を営む理由にもなっています。
◼️「名がなき」に込めた、自由なお菓子づくり
一度聞いたら忘れられない「名がなきお菓子屋」という名前。
自分の名前でもなく、横文字でもない店名にしたい――そんな思いから生まれました。
オープン後は、「名もなきさんでしたっけ?」と間違えられることもしばしば。
そんなやり取りも、客との距離を縮めるきっかけになっているそうです。
店名と同じように、お菓子づくりにも決まった型はありません。
フランス菓子をベースにしながらも、ジャンルに縛られることなく、本当においしいと思えるものを届けたい。
その自由な発想が、この店らしいラインナップにつながっています。
◼️店の始まりは、一つのギモーヴから
『名がなきお菓子屋』では、保存料を一切使用していません。
素材が持つ本来のおいしさを大切にしながら、一つひとつ丁寧に仕上げています。
その想いを象徴するのが、うきは産フルーツを使ったフランス菓子「ギモーヴ」(200円税込〜)です。
ギモーヴとは、果実のピューレなどを使って作る、やわらかな口どけが特徴のフランス生まれのお菓子。
実はこのギモーヴ、お店ができる前から「にじの耳納の里」で販売されていました。
一年を通して、うきはのフルーツを楽しめる商品を考える中で生まれたお菓子で、「ギモーヴって何?」という会話とともに口コミが広がり、お店を知るきっかけにもなりました。
口に入れると、果実そのものの香りとやさしい甘みがふわりと広がり、季節によって使うフルーツが変わるため、その時だけの味わいに出会えるのも魅力です。
素材を育てる人への敬意を忘れず、一つひとつのお菓子と向き合う姿勢も、このお店が大切にしていることの一つ。地域の恵みを生かしたお菓子には、そんな想いも込められています。
◼️季節の実りを、そのまま味わう
店内にはギモーヴのほかにも、素材を生かしたお菓子が並びます。
人気商品の「カヌレ」(580円税込)は、外は香ばしく、中はもっちり。シンプルなお菓子だからこそ、焼き加減や素材の風味など、これまで培ってきた技術が際立つ一品です。
「クリームブリュレ」(560円税込)も人気商品のひとつ。表面を割ると、とろりとなめらかなクリームが現れます。
使用しているのは、平飼いで育てられた鶏の卵「あかねの虜」。卵そのもののコクや甘みを感じられるよう、シンプルな素材だからこそ、一つひとつを丁寧に選んでいます。
そして、季節限定で登場する生ジュースも、このお店を訪れたらぜひ味わいたい一杯。
イートインはもちろん、テイクアウトもできるため、町歩きのお供にもぴったりです。
この日注文した「まるごと巨峰ジュース」(680円税込)は、巨峰を皮ごと使用した季節限定のドリンク。ひと口飲むと、みずみずしい甘みと芳醇な香りが口いっぱいに広がり、まるで果実をそのまま頬張っているような贅沢な味わいです。
旬のおいしさをそのまま届けたいという想いは、お菓子だけでなく、一杯のドリンクにも息づいていました。
◼️目指すのは、うきはを代表する“お菓子屋さん”
現在は一人で製造を担う伊丹さん。
だからこそ、一人だからできること、一人ではできないことを見つめながら、少しずつ歩みを進めています。
商品をもっと増やしたい。
一緒に働く仲間とも出会いたい。
そんな未来を思い描きながら、目指す場所があります。
「うきは市といえば、このお菓子屋さん。お土産にするならここ、と言ってもらえるお菓子屋さんにしたいですね」
一歩ずつ、その夢に向かって歩みを続ける「名がなきお菓子屋」。
うきはを訪れた際は、ぜひ足を運んでみてください。
素材の魅力を生かしたお菓子が、旅の思い出をより豊かなものにしてくれるはずです。
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◼️『名がなきお菓子屋』
住所:福岡県うきは市吉井町657-4
電話:0943-76-9259
営業時間:11:00~19:00
定休日:日・月曜
駐車場:あり
SNS:Instagram:@naganakiokashi
https://www.instagram.com/naganakiokashi/
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※情報は2026年8月時点のものです。最新情報は公式Instagram等でご確認ください。
■ 名がなきお菓子屋
住所:福岡県うきは市吉井町657-4
Instagram:@naganakiokashi
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