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中世博多のイノベーション僧侶

2019年07月13日

[福岡県]

聖一国師(2)

中国が宋だった時代、仏教を学ぶために海を渡った聖一国師は帰国後、博多の地にうどんとそば、さらに饅頭の製法を伝えたとされています。今でこそ、日常的に食することができますが、当時、小麦粉やそば粉を手作業で練ったのでは、少量しか作ることができません。ところが聖一国師は、大量に製造するための技術も持ち帰っていたのです。

それは聖一国師が伝えたとされる、水力で製粉するための技術「水磨様(すいまよう)」です。近年、この言わば水車のような技術は、福岡大学工学部の卒業制作によってCGグラフィックスとして再現されました。実は、釘を一本も使わずに組み立てられたこの「水磨様」の構造と細かい技術は、現代にも通用するほど優れたものでした。

さらに、博多の伝統工芸として有名な「博多織」。これは聖一国師が宋に渡った時に同行していた、満田弥三右衛門が持ち帰った織物技術が起源とされていますが、博多織独特の図柄は、聖一国師の助言があったとされているのです。
仏教のみならず、中世博多に斬新なイノベーションをもたらした聖一国師。その功績は、今も博多の人々によって讃えられています。

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