ヒントはドイツ料理!?
2024年07月13日
[熊本県]
北里柴三郎(2)

熊本県小国町出身で、この夏新千円札の顔となった北里柴三郎。
彼の名を世界に知らしめた大発見は意外なヒントから生まれていました。
熊本の医学校時代の恩師・マンスフェルトの助言通り、東大医学部を卒業後・内務省を経てドイツ留学を果たした北里柴三郎。
ベルリンの衛生研究所では、結核の研究でノーベル賞を受賞した細菌学の権威・ローベルト・コッホに師事し、研究に没頭します。
やがて、当時不治の病と言われた破傷風の研究に挑むのです。
不可能と言われた純粋培養への挑戦。
研究は失敗の繰り返しで困難を極めました。そんな中、意外なところから大きなヒントを得るのです。
北里柴三郎記念館館長 北里英郎さん
「ガールフレンドが料理に串を刺し確かめている様子を見てひらめく。破傷風は酸素を嫌うのではないか。」
破傷風菌は、傷口の表面ではなく奥で増殖する。
それは酸素を嫌うからではないか?
試行錯誤の末、柴三郎は無酸素状態を作る独自の器具を考案。
ついに不可能といわれた純粋培養に成功したのです。
医学界の常識を覆した柴三郎。
その挑戦は、まだ終わっていませんでした。
