童話の里
2025年06月28日
[大分県]
久留島武彦(4)

大分県玖珠町を童話の里にした児童文学者・久留島武彦。
彼は、誰もが知る有名な言葉を残していました。
毎年5月5日のこどもの日に開催される「日本童話祭」。
およそ5万人が訪れ、にぎわいました。
童話祭では、地元の語り部による読み聞かせが行われます。
久留島の活動を引き継ぐ語り部ひこわの会 佐藤みち子さん
「生の話を始めると、子供達がいつの間にか耳を傾けて聞いてくれるんですね。私達もやって良かったなと思うことが多々あります。」

久留島は座右の銘とも言える、ある言葉を残していました。
「継続は力なり」
この言葉は、ボーイスカウトの視察でアメリカに行った時に、人間は、お金の力、身分の力、思想の力という3つの力を持っているということを聞き、感銘を受けたのがきっかけでした。
久留島武彦記念館 金成妍館長
「どんな考えを持っていても行動に移して、それを続けないとなんにも力にならないと思って、“継続は力なり”という言葉に変えて、人々に伝えるようになりました。」
全国6000カ所を訪れ、亡くなる2カ月前まで口演童話の活動を続けた久留島武彦。
最後まで教育者としてあり続け、座右の銘を体現しました。
久留島の活動を引き継ぐ語り部ひこわの会 高石元子さん
「4歳ぐらいの女の子が、ずっと熱心に聞いています。そういう子供達を見るとうれしくて、やりがいがあります。」
子どもたちの心を地域で育んでいく、その心は、今も玖珠に息づいています。


