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富田薫の日曜日もダイジョブよ!

そういえば、日本にも『転校生(1982年)』って作品ありましたよね~。 映画『ザ・スイッチ』

2021年04月08日

[富田薫の日曜日もダイジョブよ!]

『早くも年間ベスト3作品か!?』

© 2020 UNIVERSAL STUDIOS

 最初から最後まで「クダラね~!ありえね~!!(関根勤さん風に)」ってシーンの連続なのに、時間の経過とともに「もしかしたら、これは傑作なのかも…」という想いがつのり、それは確信に変わる。

 2021年もまだ4月だが、早くも年間ベスト3に入る完成度…と書くといささか褒めすぎなので「低予算映画部門では…」としておこう。ひとことで言うと「いじめられっ子の女子高生と連続殺人鬼の中身が入れ替わる“ドタバタ・ホラーコメディ”」だ。

 作品紹介をする前に、そのプロットについて説明したいので、必要ないという方は、次の『本作のバックボーン』をスキップしていただいて構わない。

『本作のバックボーン』

平凡な日々を送るミリー(左)の立居振る舞いやファッションのダサさは、入れ替わりとともに180度の大変化!

 日本でのタイトルは『ザ・スイッチ』だが、原題は『Freaky (フリーキー=奇妙な)』と聞いて、映画ファンにはピンとくる作品がある。それは、日本で2004年に公開されたディズニー映画『フォーチュン・クッキー』だ。

 こちらは母親と娘の中身が入れ替わるコメディで、母親は『トゥルーライズ(1994)』でシュワちゃんと共演していたジェイミー・リー・カーティス。娘を“当時17歳でマジメだった”ころのリンジー・ローハンが演じている。

 中身がティーン・エイジャーになるジェイミーの爆笑演技と、母親の再婚に戸惑う少女役を見事にこなしたリンジーのいずれもが高い評価を得たハート・ウォームな作品で、ご覧になった方も多いと思う。

 そちらの原題が『FREAKY FRIDAY(フリーキー・フライデー)』とくれば関連性を考えないわけにいかないし、共通点を連想させるシーンも登場する。

 つまり、本作『ザ・スイッチ(FREAKY)』のプロットは『フォーチュン・クッキー(FREAKY FRIDAY)』と同じで、入れ替わるペアを「母と娘」から「女子高生と連続殺人鬼」にして“振れ幅を増幅させる”ことにより面白さにつなげているのだ。

『ザ・スイッチのドタバタ度は?』

“ルックスは怪しいおっさんだけど中身は女子高生”と証明するのは至難のワザで…。

 本作の主人公でキャスリン・ニュートンが演じる“ミリー”は、地味で目立たない女子高生でイジメの対象になっているという設定。

 一方の連続殺人鬼“ザ・ブッチャー”は、どこからどう見ても怪しい中年男のヴィンス・ヴォーンが演じている。実年齢は24歳と51歳(原稿執筆時点/出展:インターネット・ムービー・データベース)だ。

 その二人が、ある出来事をきっかけに中身が入れ替わる。しかも「24時間以内に解決できなければ永遠に元に戻れない」こともわかる。

 ルックスは女子高生の殺人鬼・ブッチャーは“獲物”を狙っても疑われないので緊迫感が増す一方、顔写真もバッチリ出て指名手配されるミリー(中身ですけど)は絶体絶命のピンチに陥る。

 さらに、外見は殺人鬼のミリーは、中身が自分であることを親友に証明しなくてはならないが、その方法をはじめ、身の回りで起こることが『フォーチュン・クッキー』をほうふつとさせる「ええ話やな~」の連続なのだ。

 しかし、そんなほのぼのとしたシーンを見て油断していると、いきなり“下ネタ”がさく裂するので、数名の登場人物の殺害シーンと合わせて「デート・ムービー」として鑑賞する場合は注意が必要。ただ、それらのエピソードは「ええ話」を展開するクリストファー・ランドン監督の「照れ隠し」のようにも見えた。

 一方、外見はミリーの殺人鬼・ブッチャーは、ダサかった殻をやぶり“イケてる”女子高生へと変身するが、気持ちは凶悪なのに体格やパワーが非力になってしまい、自分の殺意に体が追いつかない“もどかしさ”を笑いにつなげていく。そういった主人公二人の“振れ幅”を生かしてドタバタ度を最大化することに成功している。

 やはりランドン監督作の『ハッピー・デス・デイ(2017)』『ハッピー・デス・デイ 2U(2019)』を見なおしたが、こちらも「人の死を扱いながら、なぜかハート・ウォームな作品」に仕上げる作風が共通していた。

『最後はどうなっちゃうの?』

ルックスは女子高生、しかしその実態は殺人鬼で…。

 一度ミリーに同化した殺人鬼・ブッチャーは、彼女のメンタルの弱さのすべてを握って圧倒的優位に立つ。

 それに対して非力な高校生ミリーに対抗手段はあるのか?そして、24時間のタイムリミットの解決法は?

 幾重にも準備されたエンディングの仕掛けは、ハリウッド映画にありがちな予定調和ではなく、まさに「Freaky」で爽快な演出だったのである。
 
 ※4月9日(金)から福岡中洲大洋、ユナイテッド・シネマ キャナルシティ13、T・ジョイ博多ほかで全国ロードショー
 ※この作品は「R-15+」指定です。

※この映画のさらに詳しい情報はこちらまで→https://theswitch-movie.jp/

最後の最後まで、どんなオチが待っているのかまったく予想がつかず…。

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