海を食す(福岡県糸島市)
2021年08月29日
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玄界灘に突出した糸島半島の端で、綺麗な海水で塩作りにはげむ「工房とったん」の平川秀一さん。
ミネラルたっぷりの海水を原料にした「またいちの塩」は昔ながらの製法にこだわっている。
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海水を汲みあげ、木や竹で作った立体塩田で約10日~半月ほどかけて海水を濃縮、釜に移して薪火で3日、さらに温度を変えて丸1日釜炊きをし、時間をかけて結晶を作っていく。
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薪で火入れをしていることで、遠赤外線による効果で美味しい塩ができる。
ただ、その火加減が繊細で、職人の腕が試されるという。
季節や天候による影響が大きく出るという塩づくり…
難しくもあるが、またそれが20年間あきずに続けて来られた楽しさでもある。
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そんな平川さんが未来に残したい風景は「糸島半島の自然」。
塩の原料は自然のままの海水なので、製塩所を取り巻く環境の影響を大きく受ける。
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だからこそ、工房の前に広がる玄界灘の景観や糸島の山を美しく保つことも、大切な使命のひとつだと考え、定期的にビーチクリーンや山の保全活動などもしているという。
この景観が守られ、未来に残っていくことで、平川さんの塩作りも続いていく…