アメリカのバイクメーカー「ハーレーダビッドソン」を専門に、修理・点検・車検・販売などを手掛ける、ハーレー乗りにとっては知る人ぞ知る「クラシックワークス」は1930年～1990年代のハーレーをメインに取り扱う、いわゆるヴィンテージリペアショップ。
ハーレーメカニックとして33年の経験がある城戸さんは、これまで、ハーレーのディーラーから、大阪のヴィンテージバイクの名店、そしてプロショップを経て2015年に独立した。

ハーレー乗りだった祖父の背中につかまり風を切って走った少年時代。
それが城戸さんの原点だ。
オイルの焦げたにおい、アイドリング時に独特なリズムを打つハーレーならではのエンジン音。
それらすべてに、生き物のような鼓動を感じた記憶は、今でも鮮明に残っている。
自らも’46年式のハーレーに乗る城戸さん。
その時代ならではの造形美、何か訴えかけるような乗り味と鼓動。
それこそがヴィンテージハーレーの魅力だと語る。

お客様にとっての愛車は宝そのもの。
ただ乗れるようにするだけでなく、何を望んでいるかバイクを通して読み取り、オーナーとの“感性の共有”を大事にしている。
ハーレーが好きだからこそ、プロとして責任のある仕事をするため、“楽しさ”というものは学生時代に置いてきたと語る。

そんな城戸さんが未来に残したい風景は「河内ダムの周りに広がる自然」。
鳥栖市北部に位置する河内ダムは、夏になると上流に河川プールが開かれ、子供たちの声で賑わう。

朝の仕事前にハーレーを走らせて立ち寄る、城戸さんにとっての癒やしスポット。
気持ちが高ぶったままだと、仕事の上で視野が狭くなるので、大事な仕事の前にはここを訪れ、気持ちをいったんリセットして仕事と向き合う準備をするそうだ。