【甲子園への道 福岡】「8番を背負うありがたみ」けがから復帰した折尾愛真・岩下泰雅主将、仲間と駆け抜けた夏
高校野球
2026年07月17日

折尾愛真高校のキャプテン、岩下泰雅(いわした たいが)選手。
1年生の夏からレギュラーとして活躍してきましたが、今年2月に右ひざに全治3ヶ月の大けがを負いました。
一時は野球を続けられるかという不安も抱えましたが、仲間に支えられながら懸命なリハビリに励み、最後の夏に帰ってきました。
再び背番号「8」を背負い、仲間とともに戦った夏を追いました。
■「この先野球できるのか」突然のけがと大きな不安

折尾愛真を引っ張るキャプテンの岩下泰雅選手。
高校入学直後からセンターのレギュラーをつかみ、1年生の夏から背番号「8」を背負ってチームをけん引してきました。
しかし、今年2月、練習中に右後十字靭帯を損傷する大けがを負います。
全治3ヶ月の診断を受け、岩下選手は「本当に足が動かなかったから、この先野球ができるのかという不安が一番大きかった」と、当時を振り返ります。
■仲間が支えたリハビリと、再び背負う背番号「8」

けがの影響で、春の大会では初めてレギュラーナンバーを外れ、背番号「20」で仲間を支えました。
つらいリハビリ期間中、岩下選手の心の支えとなったのは同級生たちの存在でした。
「みんなが役割をちゃんとやってくれるので、最近は引っ張っているというより、みんなが引っ張ってくれているなと感じます」と、仲間への信頼を口にします。
懸命なリハビリの末、夏の大会に間に合わせた岩下選手。
メンバー発表で、再び背番号「8」を託されました。
「8番を背負うありがたみが分かったので、背番号1桁に恥じないように一生懸命プレーしたい」。
仲間と野球ができる喜びと、中心選手としての責任感を胸に、最後の夏に臨みます。
■4回戦、強豪・福岡工大城東に挑む

ベスト16をかけた4回戦。
相手は、春夏の甲子園に5度の出場を誇るシード校・福岡工大城東です。
1回表、折尾愛真の攻撃。
先頭バッターはキャプテンの岩下選手です。
いきなりセンター前へヒットを放ち、チームを勢いづけます。
その後、1年生の久冨汰尊(ひさとみ たいそん)選手のタイムリーヒットで岩下選手が先制のホームイン。
キャプテンのバットから生まれた見事な先制劇に、ベンチは大きな喜びに沸きました。
■苦しい展開でも諦めない、仲間がつないだ反撃

しかし、相手は強豪校。
2回に逆転を許すと、その後も着実に得点を重ねられ、徐々に点差を広げられる苦しい展開となります。
1対7で迎えた8回表、先頭で打席に立った岩下選手の打球は、相手の好守備に阻まれてしまいます。
それでも、チームは諦めませんでした。
仲間たちがつなぎ、2アウト2塁・3塁のチャンスを作ると、代打で出場した2年生の南島彪吾(なじま ひゅうご)選手がタイムリーヒットを放ち、2点を返します。
ベンチの最前列で声をからしていた岩下選手も、後輩の一打に満面の笑みでガッツポーズを見せました。
■「この仲間と野球ができてよかった」最後の夏に刻んだ感謝
反撃も及ばず、試合は3対7で敗戦。
折尾愛真の夏が終わりました。
試合後の整列で、岩下選手は涙をこらえながら「この仲間と野球ができてよかったです。ありがとうございました」と、仲間への感謝を伝えました。
「みんながチームのために団結してくれて、チームワークが強くなったと思う」「自分はできることをやったと思います」。
試合後、晴れやかな表情で語った岩下選手。
けがを乗り越え、大好きな仲間たちと全力で駆け抜けた、忘れられない夏となりました。

