【甲子園への道 福岡】「いい仲間たちに恵まれた」九国大付に敗れた祐誠主将の涙と、ノーシード八女工の夏
高校野球
2026年07月21日

甲子園まであと3勝。
夏の高校野球福岡大会は、ベスト4をかけた準々決勝が始まりました。
神宮大会王者の九州国際大学付属に挑んだ祐誠と、ノーシードから快進撃を続けた八女工業。
夢破れた2チームの、最後の夏を追いました。
■神宮王者・九国大付 vs 19年ぶりベスト4目指す祐誠

準々決勝の舞台、北九州市民球場。
最初のカードは、昨秋の神宮大会を制した九州国際大学付属と、19年ぶりのベスト4進出を目指す祐誠の対戦です。
九国大付の主将・城野慶太(じょうの けいた)選手は、「しっかり悔いのないよう一戦必勝で、チーム全体で甲子園を目指したい」と力強く語ります。
対する祐誠の主将・宮口悠成(みやぐち ゆうせい)選手も、「神宮優勝した相手だろうが、そこは弱気にならずに戦っていこうと思っています」と決意を語り、強敵に立ち向かいました。
■九国大付の投手陣を前に…祐誠、好機生かせず

試合は序盤から動きます。
祐誠は1回、3回と九国大付に得点を許し、3点を追う展開に。
反撃したい祐誠は5回、2年生の菅野倖右(すがの こうすけ)選手、3年生の松浦結太(まつうら ゆうた)選手の連続ヒットなどで満塁のチャンスを作ります。
しかし、後続が九国大付の2年生エース・岩見輝晟(いわみ らいせ)投手に抑えられ、得点を奪うことができません。
7回、祐誠は代打で登場した3年生・後藤翔大(ごとう しょうだい)選手が、九国大付の2番手・林紳永(はやし しんえい)投手からフェンス直撃のタイムリーヒットを放ち、1点を返します。
ベンチも一体となって盛り上がりますが、反撃はここまででした。
■「いい仲間たちに恵まれた」祐誠・宮口主将、涙のなかの感謝

試合は4対1で九州国際大学付属が勝利。
19年ぶりのベスト4を目指した祐誠の夏が終わりました。
試合後、主将の宮口選手は悔しさをにじませました。
「自分たちの野球がうまく相手に通用しなかったのがとても悔しいです」
しかし、その目には仲間への感謝があふれていました。
「負けてしまったんですけど、いい仲間たちに恵まれたなって思います」
悔し涙の先に、仲間と戦い抜いた充実感がにじんでいました。
■ノーシードからの快進撃 八女工を支えるエース・尾形投手

もう一つの準々決勝では、今大会唯一ノーシードからベスト8に勝ち上がってきた八女工業が、夏6度の甲子園出場を誇る強豪・東筑に挑みました。
チームの快進撃を支えてきたのが、エースの尾形琉翔(おがた りりと)投手です。
近畿大福岡戦でも完投勝利を挙げるなど、チームの大黒柱としてマウンドを守ってきました。
「負けても後悔ないようにしっかり腕振って投げる」
そう決意を語り、強敵との一戦に臨みました。
■強豪・東筑の壁 エース尾形、痛恨の被弾
試合は投手戦の様相で始まりましたが、4回、東筑の3番・深町光生(ふかまち ひろと)選手に、初球を捉えられ先制のホームランを浴びてしまいます。
笑顔でダイヤモンドを一周する深町選手を、尾形投手は悔しそうな表情で見つめました。
その後も追加点を許し、苦しい展開が続きます。
それでも尾形投手はマウンドに立ち続け、味方の反撃を待ちました。
8回、八女工は相手のエラーも絡んで1点を返し、粘りを見せます。
ベンチも一丸となって声を送り続けました。
■「ここまでこられてよかった」八女工、ベスト8で夏を終える
しかし、反撃も及ばず、試合は5対1で東筑が勝利。
初の甲子園出場を目指した八女工業の夏は、ベスト8で幕を閉じました。
試合後、最後までマウンドを守り抜いたエースの尾形投手は、晴れやかな表情で語りました。
「1つ1つの勝負を楽しんで投げられました。まだ勝ちたかったけど、ここまでこられてよかったです」
ノーシードから始まった快進撃。
チーム一丸となって戦い抜いた、忘れられない夏となりました。

