Apple株価下落の理由を考察!iPhone17発表でわかったスマホ進化の限界と次世代デバイスの台頭
福岡|
09/17 00:00

16日のKBCラジオ『アサデス。ラジオ』で、株式会社Fusic副社長の浜崎陽一郎さんが、Appleが先日発表したiPhone17シリーズと、その後の株価下落の背景について解説しました。
日本ではスマートフォンの約7割をiPhoneが占めるほどの人気ですが、iPhone17の発表翌日、Appleの株価は約1.5%下落しました。
同時期に他のハイテク企業の株価が軒並み上昇していたことを考えると、市場はiPhone17に対し、「失望」の評価を下したと言えます。
【「薄いだけ」では不十分?iPhone進化の限界】

iPhone17シリーズでは、厚さ5.6ミリという大幅に薄くなった「Air」モデルが登場しました。
しかし、薄型化の代償として、バッテリーの持ちやカメラ性能、オーディオ機能が妥協されています。
浜崎さんによると、この「薄さ」は、競合のSamsungが主導する折りたたみ式スマホへの対抗策と見られます。
しかし、カメラ性能の向上や充電速度の高速化といった目新しい変化が少なく、スマートフォン自体の進化が成熟期に入り、ユーザーが「革新的だ!」と感じるような新機能がなくなってきたことが、株価下落の大きな要因だと指摘します。
【AI時代の出遅れ iPhoneはGoogleやMetaに後れを取っている?】

iPhoneの株価が下落したもう一つの理由は、ソフトウェア面でのAI機能の遅れです。
浜崎さんによると、Android搭載のスマートフォンは、翻訳機能など、iPhoneにはないAI機能を次々と搭載し、進化を続けています。
また、AmazonやGoogleがAIアシスタントを強化する中、AppleはAI分野での存在感が薄く、生成AIの波に乗り遅れているという見方が、市場の評価に影響を与えていると語ります。
【スマホは過去の遺物? 次世代デバイス「スマートグラス」が台頭】

さらに、スマホの次のデバイスとして、「スマートグラス」の市場が急成長していることも、Appleの懸念材料です。
最近の調査では、スマートグラスの出荷台数が前年同期比110%も増加しており、特にMetaが開発した「Ray-Ban Meta(レイバン・メタ)」が市場の7割以上のシェアを占めています。
浜崎さんによると、PCからスマホへと変わってきた「インターネットへの入り口」が、今後はスマートグラスのようなメガネ型デバイスに移行する可能性があります。
さらに、生成AIっていうものが今出てきているために文字を入力したりとか、いろんなことをする手間がどんどんなくなってきています。
アプリを今まで我々は1個1個操作して、1個1個何かをしてたのが、もしかしたら、今後、ジェスチャーでもうこの人こういうことをするような、なんか相談事をしたいんだろうな。
しかも、相談事も声で全部してくれるみたいな。
ことっていうふうに、どんどんやる操作自体が短縮されていく。
そうすると、スマートフォンのような高機能な操作がいるんですかとなってなっていく。
音声やジェスチャーで操作できる生成AIの進化と相まって、画面を操作するスマホは、その役割を変えていくかもしれません。
今回のiPhone17の発表は、もはやスマホの進化がユーザーに響かなくなっていること、そして、AppleがAIや次世代デバイスへの対応に苦慮している現状を浮き彫りにしたと言えるでしょう。