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佐賀のハーブが人気コスメ「THREE」に!老舗朝市通りに誕生する蒸留所が呼子の街に活気と"香り"を運ぶ

福岡

10/17 12:00

佐賀県で、人気化粧品ブランド「THREE(スリー)」と連携した地域活性化プロジェクトが進んでいます。

自然派コスメの原料となる精油の生産拠点が佐賀県内に誕生。

新たな雇用創出や、観光客誘致の起爆剤としても期待されています。

【人気ブランド「THREE」の原料が佐賀から】

福岡市天神のデパートの一角にある化粧品ブランド「THREE」。

アロマやスキンケアなど、自然由来の商品が人気を集めています。

愛用者からは、「オーガニックで余分なものが入っていないのが魅力」「香りも癒される」といった声が聞かれます。

この「THREE」のコスメに欠かせないのが、原料となる精油です。

この精油を佐賀県内で生産し、地域活性化につなげようというプロジェクトが進行中です。

今年6月、佐賀県唐津市の農園では、ローズマリーやティーツリーなどのハーブの収穫が行われていました。

唐津市や玄海町では、3年前から、ハーブの栽培をスタート。

今年度は28カ所の農地で、試験栽培を含む10種類のハーブが育てられています。

収穫量はおよそ8トン!これらはすべて「THREE」のコスメに使われる精油となります。

【コスメティック構想で1000人超の雇用創出】

THREEが唐津市や玄海町でハーブの生産に力を入れる背景にあたる1つが、2013年から県が進める「コスメティック構想」です。

佐賀県コスメティック産業推進室 東泰史室長は「佐賀の豊かな自然素材を生かし、コスメ産業の集積地、そしてコスメ原料の供給地になろうと取り組んでいる」と説明します。

唐津市は一昨年、「THREE」を運営するACRO社と連携。
原料開発プロジェクトが始まりました。

THREE アロマパフューマー 大村しずくさんは、佐賀の「乾燥した空気や土地」に、ティーツリーなどの“木っぽい”ハーブが合うと判断し、栽培を始めたといいます。

企業誘致は、新たな雇用の創出にもつながっています。

佐賀県担当者によると、「佐賀にコスメ企業ができたことで、働く場ができたという声を聞く。
子育てをしながらコスメ工場で働くなど、移住者や地元の人材にとっての選択肢が増えた」といいます。

コスメティック構想のスタートからおよそ10年間で、佐賀県では1000人以上の雇用が生まれています。

【呼子の空き家が「蒸留所」に再生】

プロジェクトの一環として、唐津市呼子町では、ハーブから精油を抽出するための蒸留所の建設が始まりました。

運ばれてきたのは、重さ300キロにもなる巨大な蒸留機です。

もともと築60年以上の古い空き家だった建物の間口は狭く、クレーンを使って慎重に搬入作業が進められました。

呼子町は、日本三大朝市のひとつ「呼子朝市」で知られますが、高齢化で空き家が増加しているという課題を抱えています。

そこで町は、空き家を改築し、飲食店などに生まれ変わらせる再生プロジェクトを推進しており、今回の蒸留所もその一つです。

工事開始からおよそ4ヶ月。

空き家だった建物は、古民家風の蒸留所として生まれ変わりました。

【限定商品やワークショップも開催】

この蒸留所は、南阿蘇に続く「THREE」の全国2店舗目の蒸留所となります。

ここでは、実際に「THREE」の化粧品の原料となる精油の抽出作業を間近で見学できるほか、精油を使った限定商品の販売、オリジナルのディフューザー作りができるワークショップも体験できます。
※ワークショップは不定期開催
THREE アロマパフューマー 大村しずくさんは、「呼子の朝市通りに来られた方が、ふらっと気軽に立ち寄っていただけるような外観になった」と期待を寄せます。

この蒸留所は10月19日(日)にオープン予定です。

10月17日(金)のニュース