金メダル原価がまさかの40万円へ爆騰!数年で4倍超になった衝撃の理由 中身は「ほぼ銀」なのに止まらない価格高騰…KBCラジオが掘り下げるメダルに隠された経済の「下世話な話」
福岡|
02/10 14:15

KBCラジオ『アサデス。ラジオ火曜日』では、KBCの近藤鉄太郎アナウンサーと、株式会社Fusic副社長の浜崎陽一郎さんが今まさに注目が集まるオリンピックのメダルにまつわる「下世話な話」を掘り下げました。
金メダルの中身の秘密から、世界的な金価格高騰の影響まで、驚きの真実が明らかになっています。
【意外!金メダルの主成分は「銀」だった!】

オリンピックのメダルといえば、最高峰の栄誉である金メダルに注目が集まります。
しかし、金メダルが全て純金でできているわけではないことをご存知でしょうか。
浜崎さんによると、オリンピックメダルの素材はIOC(国際オリンピック委員会)の規定で厳密に定められています。
浜崎さん: 金メダルは、銀が主成分なんです。
しかも純度92.5パーセント以上という高純度の銀を使い、その表面に6グラム以上の純金でメッキを施すことが決まっています。
近藤さん: じゃあ中身は銀メダルなんですね。
そのメッキを剥がしたら
浜崎さん: そういうことになりますね。
銀メダルについては、同じく純度92.5パーセント以上の銀でできているという規定があります。
実は、メダルが純金でできていた時代もありました。
1912年のストックホルム大会のメダルは全て純金でしたが、1920年のアントワープ大会から金価格の高騰を受け、現在のメッキ仕様に移行し、定着したといいます。
【東京五輪のメダルは「都市鉱山」から リサイクルの成功】

近年、オリンピックではサステナビリティ(持続可能性)やエコロジーが重視されていますが、東京オリンピック(2021年開催)のメダルもそうした文脈で製作されました。
浜崎さん: 東京オリンピックでは、日本国内で回収された「都市鉱山」が活用されました。
以前このコーナーでもお話ししましたが、使用済みの携帯電話や家電製品に含まれている金や銀を集めて作られたんです。
日本国内の家庭から集まった約621万台の携帯電話から金と銀が取り出され、メダルの素材として使用されました。
【メダル原価が数年で4倍超に!驚愕の価格高騰】
さて、ここからは浜崎さんの「下世話な話」の本題。
メダル自体の素材原価はいくらになるのでしょうか。
浜崎さんは、金の価格高騰に伴い、メダルの原価が短期間で急激に上昇していることを説明。
比較のために、最近の大会当時の金と銀のグラム単価を基に算出した、金メダルの素材参考価格(銀約550g+金メッキ6gとして算出)が紹介されました。
・東京五輪(2021年):金の価格 約7,000円/g ⇒ メダル原価 約9万1,500円
・北京五輪(2022年):金の価格(微増) ⇒ メダル原価 約9万8,700円
・パリ五輪(2024年):金の価格 約1万2,000円/g ⇒ メダル原価 約14万5,000円
・ミラノ・コルティナ五輪(2026年):金の価格 約2万8,000円/g ⇒ メダル原価 約40万円
近藤さん: 「えー!」
浜崎さん: 驚くべきことに、東京オリンピック当時9万円台だった金メダルの原価は、わずか数年後のミラノ・コルティナオリンピック(2026年)の見込みでは、約40万円にまで跳ね上がっています。
特にこの2〜3年の金価格の上昇は顕著で、パリオリンピックからミラノ・コルティナまでの期間で、メダル1個あたりの値段は3倍近くに高騰している計算です。
【メダル高騰の背景:円安と世界的な「金」への転嫁】

なぜ、これほどまでにメダルの原価が急上昇しているのでしょうか。
その最大の要因は、金価格の歴史的な高騰です。
浜崎さん: 日本国内の積極財政に関する話題もそうですが、お金の価値が減る、つまりインフレーションが進行すると、お金以外の資産の価値が上がります。
その代表的なものが金なんですね。
また、日本だけの問題ではなく、アメリカでもドル安が進んだことにより、投資家がドルの代わりに金へ資産を転換する動きが加速しました。
浜崎さん: こうした世界的な要因が重なり、金の価格はどんどん上がっています。
結果として、開催コストの負担が増大しています。
今回のミラノ・コルティナ大会のメダルは、金価格の高騰を受け、それまでの大会(550~600g程度)よりも軽く、約500gに抑えられたという事情もあるようです。
【最高の栄誉の価値はプライスレス】

金メダルが約40万円の原価になっているという事実に、近藤さんは思わず「綺麗な心で。
ダメですよ、そんな打算的な目で見ちゃ」と発言。
浜崎さん: もちろん、メダルは実質的な価格よりも、それを受け取ることそのものに最大の価値があります。
直近で金メダルを獲得したスノーボードの村瀬心椛選手を例に出し、「おめでとうございました」と祝福し、この日のコーナーを締めくくりました。





