福岡沖の玄界灘で「グルクン」釣れる 海水温上昇で北上、定着か
福岡|
06/19 19:10

福岡県沖の玄界灘で、沖縄など南の海に生息する「グルクン」が釣れています。
専門家は、地球温暖化による海洋環境の変化を指摘しています。
■「なんでここに…」 福岡の海で釣れた沖縄の魚

KBCの情報番組「アサデス。KBC」の取材チームは、ふるさとの環境について考える「水と緑のキャンペーン」の企画の一つとして、福岡の海の現状を知るため、福岡県宗像市の港から出船しました。
世界遺産・沖ノ島近海でねらったのは、近年福岡の海で姿を見せるようになったという「あの魚」。
釣り開始直後、幸先よくイサキやマダイが釣れるなか、しばらくして確かな手応えとともに上がってきたのは、鮮やかな青が特徴の「グルクン」でした。
「なになに!」「なんでここに? 沖縄の魚ですよね」と驚きに包まれる船上。
グルクンは沖縄の県魚としても知られ、本来は暖かい南の海に生息する魚です。
■「ここ数年、沖縄でとれるような魚が…」漁師が語る海の異変

今回の釣行に協力してくれた勇正丸の原大樹船長は「ここ数年、沖縄で取れるような魚が取れだしたという話は聞きます」。
福岡工業大学社会環境学科の乾隆帝教授は、地球温暖化に伴う海洋環境の変化を指摘します。
「近年の海水温の上昇に伴って、南方系の生き物が対馬海流に乗って入ってきて、定着しつつある状況がいま起きてるんじゃないかなと思います」
■イシガキダイ、アカハタ、タマンも

海面水温は、過去100年で約1.3度上昇しているといいます。
乾教授は「私たちの感覚でいうと、夏の気温が10度上がったぐらいの感じでとらえていいんじゃないかなと思います」。
この急激な変化が、海の生き物たちの生息域を北上させているというのです。

乾教授によると、グルクンだけでなく、イシガキダイやアカハタ、タマンといった南方の魚の生息地が北上しているそうです。
「このまま海水温の上昇が続けば、逆に沖縄は水温が高すぎてグルクンには適さない環境になって、グルクンの名産地が長崎県から山口県の間になる可能性はある」と乾教授。
福岡の郷土料理にグルクンが並ぶ日も、遠くない未来かもしれません。







