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現金授受疑惑「第三者調査を」8割 福岡県議会めぐる問題 KBCアンケート

福岡

07/18 19:00

福岡県議会を巡り、「正副議長ポストを巡る現金授受疑惑」「公費による高額な海外視察」「県職員部課長会によるパーティー券購入」という3つの問題が浮上しています。九州朝日放送(KBC)は一連の問題について、市民からの意見を募るアンケートを「アサデス。アプリ」とWEBフォームを使って実施しました。

7月16日から18日で寄せられた回答は1143件で、このうち重複した回答などを除いた1000件を集計対象としました。番組やWEBニュースを見た方が、自らの意思で参加する「自己選択式」のアンケートであり、無作為抽出による世論調査とは性質が異なります。

■最初にまとめ アンケート調査の全体像
今回の1000件の回答を、まとめると、次のようになります。

1. ほぼ全員が問題視している(3論点とも「問題だ」が9割超)
2. 金銭授受疑惑では「渡した」側を信用する回答が8割弱
3. 「最も問題だ」は海外視察と現金授受疑惑が僅差
4. 背景は「権力集中」、必要な対応は「第三者調査」が突出
5. 何を最も問題だと感じるかで、求める処方箋は分かれる
6. 「身内ではなく第三者に調べてほしい」点では一致

以下、回答の分析です。

■回答者の内訳
まず、1000件の回答の基本的な内訳です。

性別
•男性 54.8%(548)
•女性 44.2%(442)
•その他 1.0%(10)

年齢
•10代以下 0.4%(4)
•20代 3.1%(31)
•30代 8.3%(83)
•40代 19.3%(193)
•50代 24.0%(240)
•60代 34.0%(340)
•70代以上 10.9%(109)

■「問題だと思う」がいずれも9割超
「現金授受疑惑」「海外視察」「パーティー券」という3つの論点への受け止めは、いずれも極めて厳しいものでした。

現金授受疑惑
•問題だと思う 99.0%
•問題だとは思わない 0.4%
•わからない 0.6%

高額な海外視察
•問題だと思う 99.1%
•問題だとは思わない 0.5%
•わからない 0.4%

部課長会のパーティー券購入
•問題だと思う 96.5%
•問題だとは思わない 1.3%
•わからない 2.2%

「問題だとは思わない」は、いずれの論点でもわずかでした。

■どちらの主張を信用するか ── 「渡した」側が8割
現金授受を巡っては、現職・元職の議員が「就任前に自民党県議団の幹部に現金を渡した」と証言する一方、名指しされた幹部側は「事実無根」として全面的に否定しており、双方の主張は対立しています。どちらの主張を信用できるかを尋ねました。

•「金銭を渡した」とする側 80.3%
•どちらも信用できない 13.1%
•「事実無根」とする自民党県議団幹部側 4.6%
•わからない 2.0%

「渡した」側への支持が大勢を占める一方、「どちらも信用できない」も1割を超えています。

■「最も問題視」は「海外視察」と「金銭授受疑惑」が僅差
では、3つのうち「最も問題だ」と思うものを一つ選んでもらうと、どうなるでしょうか。

•高額な海外視察 48.5%(485)
•金銭授受疑惑 47.1%(471)
•部課長会のパーティー券購入 4.0%(40)
•いずれも問題だと思わない 0.4%(4)

個別に問えばいずれも9割超が「問題だ」と答えます。しかし「最も問題だ」と1つに絞ると、海外視察と金銭授受疑惑が拮抗します。

■背景は「権力集中」、対応は「第三者調査」
こうした状態が長年続いてきた背景を複数回答可で選んでもらいました(選択率は、回答1000件のうちその選択肢を選んだ数の割合です。合計は100%を超えます)。

•特定の議員・会派に権力が集中していたから 72.2%
•県庁側の議会への忖度や対応に問題があったから 39.2%
•議員同士のなれ合いで、互いをチェックしなかったから 34.9%
•有権者の関心が低く、選挙で問われてこなかったから 25.8%
•報道機関のチェック追及が足りなかったから 23.5%
•制度やルールに抜け穴があったから 20.2%
•わからない・特に問題だとは思わない 0.5%

いま必要だと思う対応についても、複数回答可で尋ねました。

•議会から独立した第三者による調査 76.7%
•捜査機関による捜査 51.0%
•関係する議員の辞職や議会の解散 39.5%
•制度・ルールの見直し 21.0%
•議会自身による本格的な調査(百条委員会など) 11.8%
•県職員の意識改革 10.7%
•特に対応の必要はない・わからない 0.7%

背景では「権力集中」が突出し、必要な対応では「第三者調査」が圧倒的です。
ただし、全体の結果だけでは見えにくい点があります。Q5で「最も問題だ」と答えた項目ごとに、背景(Q6)と必要な対応(Q7)をクロス集計すると、問題によって、原因と思う背景と求める対応策が分かれることがわかります。

■クロス集計から見えること
まず背景です。全体では「権力集中」が72.2%で最多ですが、金銭授受疑惑を最も問題視した人(471件)では、その割合がさらに上がります。

「権力の集中」を背景に挙げた割合
•金銭授受疑惑を最も問題視した層 81.7%
•全体 72.2%
•高額な海外視察を最も問題視した層 64.5%

海外視察層で相対的に高い背景
•県庁側の忖度・対応 42.7%(金銭疑惑層は34.0%)
•制度・ルールの抜け穴 27.6%(金銭疑惑層は13.0%)

つまり、金銭授受疑惑を最も問題だと感じる人ほど「権力の偏り」を、海外視察を最も問題だと感じる人ほど「制度の緩さ」や「県庁との関係」が背景にあると考えていることがうかがえます。
「必要な対応」についてはどうでしょうか。

独立した第三者調査
•金銭授受疑惑を最も問題視した層 80.5%
•高額な海外視察を最も問題視した層 73.8%

捜査機関による捜査
•金銭授受疑惑を最も問題視した層 54.1%
•高額な海外視察を最も問題視した層 48.7%

制度・ルールの見直し
•高額な海外視察を最も問題視した層 26.6%
•金銭授受疑惑を最も問題視した層 14.4%

独立した第三者による調査を求める声はいずれでも大きく、そのうえで、金銭授受疑惑層は「事実を捜査で明らかにすること」へ、海外視察層は「使い方のルールを変えること」へ傾きます。

■自由記述に見る「怒り」
自由記述欄には、1000件中660件(66.0%)から意見がありました。目立ったのは、税金の使い道や海外視察への批判、辞職・解散を求める声、第三者調査や捜査を求める声です。

「県民の血税がこんな使われ方をしていると思うと強い怒りをおぼえます。毎日熱中症になりかけながら登下校している子ども達を見ていると、おじさん達の“海外旅行”より猛暑対策に使って欲しいと感じます」(40代・女性)

「市民が汗だくになり働いて納めた税金を使い、こんな事がおきていたのかと、怒りしかありません。会見で『海外視察』を『海外旅行』と言っている時点で、旅行と認識し参加しているとしか考えられません」(50代・女性)

「県民の税金を使って海外視察という名の海外旅行など言語両断。物価高の中、なんとか納めている税金がこのような使われ方をして怒りしかない。第三者の調査はもちろんのこと、捜査にも入ってほしいし、なんなら議会解散で議員を選び直したい」(30代・女性)

「記者会見での言い訳が見苦しいです。全国放送でも取り上げられていて福岡県の恥だと思います。捜査機関でしっかり捜査するべきだと思います」(60代・女性)

金銭授受を最も問題視した層は「嘘」「説明」「徹底調査」などの言葉が目立ち、海外視察を最も問題視した層は「旅行」「血税」「生活」など、日常と比較しやすい言葉が多くなります。
選択式で約8割が求めた「議会から独立した第三者による調査」は、自由記述でも繰り返し出てきます。

「調査は、議会から独立した第三者機関や、捜査機関によって行われるのが最低条件だと思う。議会主導の人選による調査機関など論外。県民は納得出来ない」(40代・男性)

「知らない、受け渡しはない、というのなら四の五の言わずに第三者委員会設置してはっきりさせたらいい。第三者委員会の必要性を感じるのは当事者じゃなく、県政をそっちに委ねている県民だ」(50代・男性)

「今まで賢い人達に任せたら大丈夫だと思って、政治に無関心であったこと大変反省している。ちゃんと監視し、今回しっかりと膿を出して良い県になることを望む」(30代・女性)

■少数ながら、異なる視点も
批判が大勢を占める一方、一律に否定しない声もありました。
海外視察そのものを全面否定しない意見です。

「海外視察の余暇や交流の意味で現地の食べ物や観光をするのは良いことだと思う。逆に外国の議員が福岡に来たときに、食文化も味わわず観光地もせず無関心で帰られると残念な気がする」(50代・男性)

パーティー券購入については、職員側を「被害者」と見る意見もありました。

「部長課長職になると強制会費を払わされてかわいそう。その様な慣例をつくった議員は悪い。職員は逆らえないと思う。逆らうとせっかくの役職がなくなり、左遷されるから」(20代・男性)

また、選択式で「いずれも問題だと思わない」と答えた人からは、次のような意見もありました。

「法的に問題がなく、議会運営が滞るものでないのなら議員同士でどんなやりとりがあっても構わない。何も問題ないのであれば、今回の騒動で議会運営が滞ることこそが県民にとって一番の不利益である。海外視察についても他都道府県との相場を比べて高いものであるのなら是正すべきだが大きな差がないのであれば問題ないのではないか」(20代・男性)

今回のアンケートは、番組やWEBニュースを見た方が自ら回答した調査であり、県民世論全体を代表するものではありません。ただし、9割を超える問題視の広がり、身内による調査への強い不信が浮き彫りとなりました。

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調査概要: 「アサデス。アプリ」・WEBフォームによるアンケート。2026年7月16日〜18日にあった回答1143件のうち、重複などを除いた1000件を集計対象としました。回答は男性548・女性442・その他10。50代以上が68.9%。自由記述の記入は660件です(掲載引用は表現を一部整えています)。

7月18日(土)のニュース