コメ余りでも倉庫ガラガラ 価格急落恐れ仕入れ抑制 政府は備蓄米の早期買い戻し断念
経済|
08/01 13:15
コメの民間在庫量が過去最大となりました。しかしコメの問屋を取材すると、コメ余りにもかかわらず、なぜか倉庫はがらんとしています。何が起きているのでしょうか?
■コメ余りでも倉庫ガラガラ
ナカムラ米飯
中村貞昭取締役会長
「うちは売れるものしか買わなかったので、倉庫は余裕です」
埼玉県越谷市のコメ問屋。今、コメを仕入れるのを控えていて、倉庫はがらんとした状態です。
「あまり余分には(在庫を)持たないような形で運営しました。古米はなるべく残さない、売り切っちゃって新米を待つ」
理由は、まもなく市場に出てくる今年の新米です。農水省は今週、6月末のコメの民間在庫量が、比較できる2004年以降で最大の243万トンになったと発表しました。そこに新米も加われば、コメ価格の下落が加速する可能性があります。
そのため、今の価格ではなかなか買う人がいない状況に。一部のJAでは、生産者からコメをいくらで買うか、「概算金」の金額を未だに示すことができない状態となっています。
「(JAには)すごく余っています。いまだに(令和)7年産のおコメがいっぱいあり、倉庫が空いてない状態」
「(Q.これから新米の時期)新米が(倉庫に)入らない。国が備蓄米を買い上げるという話もあるが、とれたおコメを農家さんは持って行く場所がない」
■備蓄米の早期買い戻し断念
農水省は当初、価格暴落を防ぐため、「備蓄米の買い戻し」に向けた準備を模索していました。
テレビ朝日
政治部
奥住憲史記者
「6月上旬、鈴木農水大臣が備蓄米の早期買い戻しを総理に提言しましたが、受け入れられませんでした。官房長官や副長官レベルまでは前向きな空気もあったようですが、最終的には高市総理が認めず、再び見送られたということです」
なぜ政府は、早期の買い戻しをしないのでしょうか?
「備蓄米を買い戻せば、市場からコメが減り、価格を押し上げる可能性があります。支持率が下落する中、官邸は物価高対策を最優先課題に位置付けています」
コメ問屋を営む中村さんは、今後、価格が大きく下がる可能性もあるとみています。
中村取締役会長
「年末には、多分(5キロ)2000円を切ります。年明けには、物によっては1000円切るのも出るかもしれません。農家さんが減ってしまうこと、そこが一番心配です」
政府は、コメ政策をどう考えているのでしょうか?
奥住記者
「農政関係者は、新米の価格を占う早場米の概算金も、前年より2割から4割ほど下がっていることに、強い危機感を持っています。ただ官邸は物価高対策を優先するあまり、消費者目線に軸足を置きすぎているのではないかという不満も、農政関係者の間にはある」
(2026年8月1日放送分より)







