フィリピンのドゥテルテ前大統領は、「麻薬戦争」と呼ばれる多くの死者を出した薬物犯罪の取り締まりを巡り、自身も「容疑者を殺害した」と明らかにしました。
　ドゥテルテ前大統領が在任中に主導した、容疑者の殺害もいとわない超法規的な薬物犯罪の取り締まりでは、6000人以上が死亡したとされていて、ICC＝国際刑事裁判所が人道に対する罪で捜査をしています。
　現地メディアなどによりますと、ドゥテルテ氏は13日、2回目となる議会の公聴会で、大統領に就任する前に自身も「容疑者6、7人を殺害した」と明らかにしました。
　さらに「明日にでもここに来て捜査を始めてくれて構わない」などと発言し、ICCを挑発しました。
　公聴会の後、フィリピン政府はドゥテルテ氏が国際手配された場合は応じる必要があるなどとして、ICCに協力する姿勢を初めて示しました。
　今後、ドゥテルテ氏が逮捕される可能性も出てきていて、捜査の行方が注目されます。