中国政府はフィリピンと領有権を争う南シナ海のスカボロー礁に新たに国家自然保護区を建設する計画を承認したと明らかにしました。
　日本の内閣にあたる中国の国務院は10日、自然資源省から提出された南シナ海のスカボロー礁に国家級の自然保護区を新設する申請を承認したと発表しました。
　理由については「生態系の多様性や安定性を維持するための重要な保障だ」と説明しています。
　また、自然保護区での違法行為に対する「監督と取締りの強化を図る」と主張しました。
　5月には中国海警局がこの海域で救助訓練を「常態化」させるなどと発表していて、南シナ海への支配を強める狙いがあるとみられます。
　スカボロー礁はフィリピンの排他的経済水域内に位置していて、フィリピン政府は今回の中国の決定に対して強く反発することが予想されます。 撮影：フィリピン沿岸警備隊