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“親離れ”子グマが小学校に 市街地に多数出没なぜ

社会

07/19 20:10


 クマが歩いているのは小学校の塀です。今、市街地での出没が相次ぐ異常な事態となっています。 ■「異常事態」
 市街地で出没相次ぐ
 ブロック塀の上を歩くクマ。子グマとみられます。現れた場所は新潟県魚沼市の小学校です。 岩手大学
 農学部
 山内貴義准教授 「やっぱり異常だと思う。人を恐れないクマが若い個体を中心に今年の夏にかけて行動を活発化していると感じる。若い個体でも人と対峙(たいじ)すると大けがする。重傷化する可能性があるので注意が必要」
 今月7日午後2時ごろ、郵便局の職員が小学校で子グマを目撃しました。 守門郵便局の職員 「さすがにクマは初めてだったのでびっくりした。この辺の塀をよじ登ってあっちに行ったりこっちに行ったり、それからグラウンドに下りていった」
 子グマはその後、塀を乗り越えて小学校の校庭に侵入したといいます。
 当時は日曜日だったため児童はいませんでしたが、異例の事態を受け、小学校ではクマと遭遇した場合の対応を児童に指導しています。 須原小学校
 吉田卓司校長 「しっかりと目を合わせながら後ずさりして離れるようにする。1人で出歩かないようにと」
 子グマはその後、小学校に隣接するJRの線路に侵入します。その姿を捉えた写真。近くには住宅が立ち並んでいます。 守門郵便局の職員 「校舎の方を見ていたら校舎の脇から黒いクマがだんだんと来て線路を渡っていった。こういう民家が密集しているところで見たのは初めて。親と離れて警戒心がないのか餌を探して下りてきたのか」 岩手大学
 農学部
 山内貴義准教授 「母グマから子グマが独り立ちする。その時期がちょうど今の時期、7月か8月」
 “親離れ”した子グマが人里に現れる訳は…。
 今月、北海道で罠にかかった3頭のヒグマは親離れしたばかりのきょうだいとみられます。 岩手大学
 農学部
 山内貴義准教授 「親離れした後に餌(えさ)を求めてウロウロしている可能性は十分、考えられる」
 餌を求め、親離れした子グマが人里近くに繰り返し現れています。 ■「作動しない」罠にクマ“予期せぬ事態”
 ドラム式の箱わなに近付いたクマが、そのままわなの中へ。ところが予期せぬ事態が…。なぜか反対側からクマの姿が。口にはリンゴがくわえられていました。
 青森県弘前市で今月1日、人里近くの林道に仕掛けた監視カメラが捉えた映像。親離れしたとみられるクマがペットボトルをかじっています。中には日本酒と酢と砂糖が入っています。土地の所有者がスズメバチをおびき寄せて駆除するために設置したペットボトルを狙い、クマは繰り返し現れます。 監視カメラを設置
 中村元彦さん 「恐怖を感じてきたので猟友会や市に依頼」
 猟友会がクマを捕獲するためのわなを設置。中の仕掛けに引っ掛かると、檻(おり)が閉まります。そして、クマが好むリンゴや砂糖などが入ったペットボトルを置きます。
 すると、14日午前4時前にクマが現れ、わなに近付いていきます。中に入り、捕獲したかと思いきや、すぐに反対側から出てきます。口には仕掛けたリンゴが。実は、わながうまく作動しなかったのです。 監視カメラを設置
 中村元彦さん 「クマは檻が作動しないので(リンゴを)持ち帰って外で悠々と飲んで食べてクマが帰っている」
 クマは餌があると学習したのか、18日午後3時ごろにも再び現れます。
 わなを直して再び設置したものの、またしても予期せぬ事態が。クマはわなの中には入らずに、リンゴだけをくわえて立ち去っていきました。
 専門家は人間の食べ物の味を覚えたクマが人里に現れる恐れがあるとして、警鐘を鳴らしています。

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