東京地検特捜部に詐欺などの罪で逮捕・起訴された被告が、黙秘したのに検事から違法な取り調べを受けたとして、国に1100万円の損害賠償を求めて裁判を起こすことが分かりました。
　「テクノシステム」の社長・生田尚之被告（50）は3年前、詐欺などの罪で東京地検特捜部に逮捕・起訴されました。
　代理人弁護士によりますと、生田被告は取り調べで黙秘権を行使したにもかかわらず、41日連続で合わせて205時間にわたり違法な取り調べを受けたとして、24日にも国に1100万円の損害賠償を求めて裁判を起こす方針だということです。
　当時、取り調べで東京地検特捜部の検事から「検察庁を敵視するってことは、反社や、完全に」「子どもでも、そんなことせんぞ。たちの悪いやくざの組長ぐらいやで」「検察庁の冷たさを、あなたが味わうことになるわ」などと発言され、精神的苦痛を受けたと主張しています。
　検察の独自捜査を巡っては、横浜地検特別刑事部の検事が、取り調べで黙秘を続ける男性に「ガキだよね」などという発言をしたのは違法だとして、18日に東京地裁が国に賠償を命じる判決を言い渡しています。