“大規模山火事”なぜ岩手で起きる? 消防団が手作業で…最新映像
社会|
04/27 18:45
岩手県大槌町の山火事は、同じく岩手の大船渡に次ぐ、平成以降2番目の規模に拡大しています。なぜ大規模な山火事は岩手県で起きるのでしょうか。
■大規模山火事
なぜ岩手で起きる?
消防団
「3、4組でチーム作って」
27日午前中の消火活動の映像。すっかり灰だらけになった山には、収まることのない炎が見えます。手作業で放水を行います。
山火事発生後、初めての雨。恵みの雨となるのでしょうか。
消防車
「恐れ入ります。消防隊が続いて左曲がります」
静かな町は27日も騒然としています。
普段は緑豊かな田畑や山々が続く、のどかな景色も…。山々の至る所から煙が上がり、青々としていた里山の風景は失われています。
周辺住民
「あっちに(火が)移った。あっちが今度は吉里吉里の隣の浪板」
買い物すらままならない状況が続きます。
周辺住民
「ここ全部(店が)閉まっている。3軒ある大きいところが。全部閉まっている。トイレットペーパー3個しかなかった。大変ストレス。(でも)避難しているほうがもっとストレスだから」
火災発生から6日目。24日、およそ730ヘクタールだった焼失面積は、27日午前6時現在で2倍以上の1618ヘクタールに広がりました。
避難指示は新たな地区にも出され、町の人口のおよそ3割に出ています。
周辺住民
「少しじゃなく鎮火させるくらい降ってくれればいいが、あまり期待できない」
27日午後、待望の恵みの雨が降り始めます。午後3時半時点で1.5ミリと、弱いながらも雨を観測しました。
雨が観測されたのは、山火事発生から初めてのこと。
発生から消火にあたる大槌町消防団員
「恵みの雨ですよね。本当に。これで自分たちも落ち着けるかなという感じ。くすぶっている所や煙が出ているところが結構あるので、全体的には湿らせてもらうと安心はできます。疲れました。家で横になりたいです」
焼失面積は1600ヘクタールを超え、今も延焼を続ける山林火災。平成以降、1000ヘクタール以上を焼いた火災は3件発生しています。
去年の大船渡と今回の火災。3件のうち2件が岩手県で起きています。一体なぜ、岩手県で大規模な山林火災が相次ぐのでしょうか。
山林火災が専門
千葉大学
峠嘉哉准教授
「3つの条件があって、岩手県など三陸はそれらの要因が重なりやすい」
専門家に話を聞くと、岩手県は大規模火災になる3つの条件が重なりやすいと指摘。まず1つ目が地形です。
峠嘉哉准教授
「三陸のあたりはリアス式海岸で、地形が非常に急峻(きゅうしゅん)。斜面が急な場合、延焼の方向と斜面の上向きの方向がそろうと延焼速度が早くなる傾向がある。斜面を下るように延焼するときは、斜面の上側にあるものが燃えてそれが転がっていって下側でまた発火することもあって、いずれにせよ延焼拡大はしやすい」
「上に向かう炎」と「下に落下する燃焼物」。急な斜面が2つの動きを加速させるため延焼しやすくなっているといいます。
そして2つ目が…。
峠嘉哉准教授
「日本の各所に針葉樹があるが、三陸は多いイメージ」
岩手県内に多いという針葉樹です。
峠嘉哉准教授
「杉や松などの木は、落ち葉の中に油分を含んでいる。油分を含んでいる落ち葉が焼ける場合、一度燃えたら燃焼が強くなる」
峠准教授はこうした2つの条件に強風と乾燥が重なり、岩手県内で大規模な山林火災が発生していると説明します。
今後の消火活動のカギを握るのが。
峠嘉哉准教授
「少しでも多く(雨が)降ってほしいと願っている。どれぐらいの雨量が降るかが重要なポイント」
大槌町周辺は28日も雨が降る見込み。火を消すほどの雨となるのでしょうか。





