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「経験と見極め」(北九州市八幡東区)

放送内容

2025年01月26日

北九州市八幡東区にある「有薗製作所」。
創業大正3年、義肢や装具・車いす・歩行器など、福祉機器の開発から製造、販売を手がけてきた。
現在も、障がいを持つ人の生活パターンにあわせて、オーダーメイドで、様々な福祉機器を製造している。

福祉機器全体の製造を受け持つ扇浦秀雄さんは、今年で35年目になるベテランだ。
車いす製造では、設計から部品加工・溶接・取り付けなど、一連の作業に関わっている。
昔はフレームに鉄を使っていた車いすも、今ではアルミニウムがメインとなった。
そのおかげで車いすの重量が軽くなり、より体にフィットする形状を生み出すことができるようになったという。

体にフィットする車いすを作るためには、アルミニウムの溶接が必要で、その際部品に「ひずみ」が生まれる。
車いす製造における「ひずみ」とは、熱処理する溶接の過程で金属が曲がってしまうことだ。曲がってしまうと、設計した寸法通りにはならない。
曲がった部分を叩き、真っすぐにすることで寸法をあわせる。
扇浦さんにコツを聞くと、経験と見極めが大事と教えてくれた。
車いすを使用する人が心地よく生活するために、扇浦さんはこの「ひと叩き」に集中する。

そんな扇浦さんが未来に残したい風景は「皿倉山」だ。
有薗製作所からも見ることができる皿倉山は、扇浦さんにとって常にある風景であり、変わらないものだ。
会社の休憩中にぼんやりと眺めることも多いという。35年前に高校の先生から勧められて飛び込んだ福祉機器の仕事。
多くの人を支える責任感に、ときにプレッシャーを感じることもあるそうだが、そんな時に一息つくことができるのが、皿倉山なのだそうだ。

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株式会社 有薗製作所

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