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雨の表現を考える

番組で紹介した情報

2019年06月19日

いのちを守る防災ラジオ、KBC防災解説委員の太田祐輔です。
百市なるみです。
毎週この時間は、あなたの命を守る防災について考えていきます。
ゲストは、KBCお天気センター気象予報士 鈴木俊之さんです。

普段の天気予報を避難行動などに結びつけるために
今週のテーマは「雨の表現を考える」です。

Q.「強い雨」「激しい雨」「猛烈な雨」とか天気予報で出てきますが、基準はあるのでしょうか?

はい、1時間の降水量によって決まっています。
では、そもそも降水量とは何か?それは、降った雨がどこにも流れ去らずにそのまま溜まった場合の”水の深さ”のことをいいます。

では、ここでクイズです。1ミリの雨が、雨傘に降った場合、その雨水の雫を集めるとどのくらいの量になるでしょうか?

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●1 缶コーヒーと同じ180ミリリットル
●2 缶ビールと同じ350ミリリットル
●3 牛乳パックと同じ1リットル

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答えは、牛乳パックと同じ1リットルです。1ミリというと少なく感じますが、広い範囲に降った雨を集めると多くなります。

それを踏まえて、雨の表現の説明をしますと、
1時間に10ミリ以上は、「やや強い雨」。これは、雨傘に落ちる雨の量が、牛乳パックでいうと10パック以上ということになります。ザーザーと降って、地面からの跳ね返りで足元が濡れるくらいの雨になります。

20ミリ以上は、「強い雨」でワイパーがきかない位になります。
30ミリ以上は、「激しい雨」で、バケツをひっくり返したように雨が降り、道路が川のようになります。
50ミリ以上は、「非常に激しい雨」で滝のように降り、傘は全く役立たなくなります。危険な雨です。
80ミリ以上は、「猛烈な雨」で息苦しくなるような圧迫感があり、大規模な災害の発生するおそれが強く、厳重な警戒が必要となります。

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Q.おととしの九州豪雨のときの雨の降り方はどうだったのでしょうか?

はい、朝倉では、9時間くらい猛烈な雨~非常に激しい雨~激しい雨~強い雨を繰り返しました。

<2017年7月5日の朝倉のアメダス観測所の雨量>

午前11時まで  4・0ミリ
正午まで    17・5ミリ やや強い雨
午後1時まで   88・5ミリ 猛烈な雨
午後2時まで  46・5ミリ 激しい雨
午後3時まで  67・5ミリ 非常に激しい雨
午後4時まで 106・5ミリ 猛烈な雨
午後5時まで  22・5ミリ 強い雨
午後6時まで  22・0ミリ 強い雨
午後7時まで  44・0ミリ 激しい雨
午後8時まで  59・0ミリ 非常に激しい雨
午後9時まで  33・5ミリ 激しい雨
午後10時まで  0・5ミリ
 
なお、午後3時38分までの1時間は
129・5ミリを記録しています。

●今日のポイント

今日は「雨の表現を考える」話でした。
それでは太田さん、今日のポイントをお願いします。

雨の季節に入っています。

天気予報で「非常に激しい雨」「猛烈な雨」という表現が出てきたら警戒が必要です。「バケツをひっくり返したように」降っていて、その雨が激しさを増してくると災害が発生する可能性も高まってきます。住んでいる自治体から避難を促す情報が出されないか気をつけるようにしましょう!

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