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コロナ禍での避難を考える

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2021年06月09日

「KBCラジオ みんなで防災!」KBC防災解説委員の太田祐輔です。
百市なるみです。
毎週この時間は、あなたの命を守る防災について考えていきます。

今日のテーマ「コロナ禍での避難を考える」です。

去年に続いて、感染拡大に注意しながら、避難行動をとる必要がある出水期を迎えました。
防災教育九州大学の杉本めぐみ准教授にコロナ禍での避難の在り方について話を聞きました。

(杉本准教授)去年7月の水害では、広域で起きた災害だったために避難所に入れなかった人が別の避難所に移動させられたケースがありました。公共の避難所で、豪雨の中で、密を避けるために別の避難所に避難するというのは非常に大きなリスクがあります。

そのため個々人が、避難所だけではなくて確実に自分が逃げられる場所を複数持つということが大切になってしまったというのが昨年の状況でした。
そしてこれはコロナに関してだけではなく、大切なことです。

逃げる先の避難所は一つしかないと考えずに、複数の避難所を選択肢として持つのは、コロナに対してもだし、災害からのリスクを守るということにとっても非常に重要になっています。是非、複数の場所に複数のルートで安全に行けるルートを確認してください。

(太田)コロナ禍の避難所運営については、様々な取り組みを始めた自治体があるようで、大牟田市は、避難所に今何人ぐらい避難しているのかをわかるようにホームページで示して、避難所を選択してもらうということも始めるようです。

(杉本准教授)大変いい取り組みだと思います。
昨年大牟田市は、検温が追い付かずに、検温していない住民を避難所の中に入れた例や、一つの避難所で収まらないということで、別の避難所に移動させてしまった例がありました。そういった教訓が生きていると言えます、

さらに、一時避難所としてホテルを利用できるというところまで是非進めていただければと考えています。
というのは、色んな住民の方がいらっしゃいます。
例えばペットを飼っている住民で「ペットがいるから避難しない」という方もいらっしゃいます。
ペットと一緒に避難できる避難所は今日本では複数できています。

そういった意味でも事前に確認をすることが必要です。
ペットがいるから避難しないということになった場合、そこで災害が起きれば消防士などのプロはその場所に助けに行かなくてはいけなくなります。
そうなると避難しなかった住民だけではなく、救急のプロのたちの命もリスクに巻き込まれるということがあります。

高齢者のみなさんは、高齢者専用の施設といったところがどこにあるのか、障がいのある方は、自分たちが避難生活をしやすい避難所がどこにあるのかって言ったことも含めて複数の避難所を確認するようにしてください。
そのうえで、一番いい選択をしていただければと思います。

(太田)杉本先生が、避難所で三密を避けるのは至難の業だということを、この番組でかつて話しました。
コロナは怖いです、でも「コロナが怖いから逃げない」、安全な場所に移動しないというのはあってはならないと思います。

(杉本准教授)そのとおりです。
まず目の前の災害から命を守っていくことが一番重要です。その後でのコロナ対策で間に合います。ワクチンの接種も始まっています。前途は明るいです。
コロナに備えなくてもいいといっているわけではありません。コロナ対策もきちんとし、万全に安全対策ができた上で、どうやって形で避難するのかをしっかり考えていただきたいと思います。

(百市)コロナがこれだけ広がっている中で、避難所に足を運ぶということは、確かに怖いと感じる人もいると思います。でも昨年からの今年っていう、コロナ2年目という中では、また自治体や避難所などもそれぞれ工夫がなされているのだなということを大牟田市の話を聞いて実感しました。先生もおっしゃっていたように、命あってこそ、まずは身の安全を第一に考えていきたいですね。

「コロナ禍での避難を考える」
九州大学の杉本めぐみ准教授に話を聞きました。
それでは今日のポイントを太田さんお願いします

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