筑後の防災おじさん 吉武章さんに聞く その4
番組で紹介した情報
2022年03月09日
「KBCラジオ みんなで防災!」
KBC解説委員の太田祐輔です。
百市なるみです。
(太田)毎週この時間は、あなたの命を守る防災について考えていきます。
(百市)今週は「筑後の防災おじさん 吉武章さんに聞く その4」です
(太田)今年も東日本大震災が発生した3月11日が近づいてきました。
もう11年経ちますが、決して過去の事ではない。まだ自分の住んでいた場所にもどれない人たちがいるのだということを考えていかないといけないと、この時期改めて思います。
その東日本大震災のボランティア活動をきっかけに、防災啓発活動を始めた筑後市の防災おじさん吉武章さんに話を聞いています。
今週は吉武さんが考える「災害に備えて必要なこと」です。自分と自分の家族でできることから話を聞いています。
(吉武)やはり自分の「健康状態」を知るということが大事です。その次は、「家族の状況」をしっかり知ることですね。家族には高齢者がいるのか、妊婦さんがいるのか、弱者になりうる人がいるのか、「自分の今の状況を考える」まずはそれからです、
よく皆さんが「地域を守らなきゃいけない、地域を助けなきゃいけない」とかよく言われるのですが、それ以前に健康管理、自分の健康管理と家族の健康管理です。
それから「隣組」です。
10軒単位でもいいです。20軒単位でもいいです。近所にどういう人たちがいるのか、在宅医療されている人がいないのか、高齢者、老老家庭はないのか、独居世帯はないのか、また災害があった時に大きな重機を借りられる建設会社があるのか、看護師さんがいるのか、介護職員の方がいるのか、そういう情報を常に共有しておくということが大事です。
それと逆に障害を持っている方、在宅医療されている方は、自分から地域に情報を提供するようにしてください。
周りの人間が「あそこの人は足が悪くて、車椅子やね」などの情報を知っていたとしても、個人情報などのいろんな問題があるので踏み込めない状況があるのですよね。
そういうご家庭の方から「こういう時はこうしてください」「こういうお手伝いしてください」情報提供を進んでしていただくことが大事だと思います。
(太田)「自助」というのは、「自助」、「共助」、「公助」の基本の部分になると思います。
吉武さんの話聞いていると、「自助」の部分の範囲を広げていくっていうか、自分、自分の家族、それから「隣10軒」みたいな感じで広げていくことが大事ですね。
(吉武)そうです。コミュニティ、校区単位が広すぎです。できるなら、隣組10軒とか20軒で組織を作って訓練をすることが大事です。「校区単位での避難訓練」はよく実施されています。
でも、それでは大きすぎるのです。漠然とするのです。それよりも身近な人と隣近所の人をどうやって助けるか、犠牲者を出さないかっていうことにしっかり取り組みことが大事です。
(太田)普段からこれをやっていて欲しいとかっていうのは、何かありますか?
(吉武)自分の方から進んで挨拶をするとか、学校の登下校の時の見守りをするとか、そういうことはとても大事です。是非ともやっていただきたい。
顔なじみじゃないとなかなか協力してもらえない。いざという時、協力してもらえないのです。助けてもらえない。だから簡単な挨拶は大事です。
「おはようございます」「今日は寒いね、暑いね」そこからでいいのです。
(太田)自分を守るためにも周りへの挨拶ですね。
(吉武)そうです。
(太田)でも、考えてみれば、それはものすごく自分を守ることにつながりますよね。
(吉武)そうです。自分も守ってもらえるし、相手を守ることもできるからですね。
自分の住んでいる地域の災害の起こる被害の想定をするっていうのはそのあとだと思います。
(百市)防災において、地域を知ること、地域コミュニティって大事とよく聞きますが、挨拶ひとつで自分を知ってもらうことも大事ですね。
今週は「筑後の防災おじさん 吉武章さんに聞く その4」をお送りしました。
太田さん 来週は?
(太田)地域に溶け込み、地域の中でも防災啓発活動を行っている吉武さんに地域として災害にどう備えればいいのかを詳しく聞いています。
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