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次の100年へ(福岡県福岡市) 

放送内容

2022年05月08日

古文書や屏風、掛け軸などを修復し、新たな命を吹き込み、次の未来へと紡ぐ。
表具師として55年もの間、技を磨き続ける合屋善克さん。
数多くの文化財の修復を手掛け、古物の修復において卓越した技能を有し、平成28年に「現代の名工」に選ばれた。

修復は実に根気のいる作業で、張り付いたページを1枚1枚丁寧に剥がして、虫食いの跡を和紙で埋め、仕上げに裏打ち(補強)をする。
決して失敗が許されない。歴史的なものを取り扱うだけに、細心の注意を払いながら、熟練の技と、強靭な精神力も求められる。
修復において、和紙を張る糊の濃度が非常に重要で、粘着力がありすぎると紙が浮き歪みが出たり、100年後に再修復する際剥がしにくくなり、逆に粘着力がなさすぎると、糊が剥がれ、劣化の原因になったりと、絶妙な加減があるという。

「100年後の表具師に迷惑がかかる仕事をしてはいけない」
表具の寿命は100年程度、次の100年のために新たな命を吹き込み、100年後の表具師へバトンを渡す。そうやって、何百年もの間、歴史的な書物や掛け軸などが受け継がれ、今の私たちが目にすることができる。

そんな合屋さんが未来に残したい風景は「筥崎宮の境内」。
90余年、父の代からずっと筥崎宮のお膝元で表具店を営んできた。
筥崎宮の参道を駆け回り、境内の大楠の穴に入ったりと、幼いころから親しんできた筥崎宮。

800年もの間、大切にされてきた、その大楠のように、自分が手がけた古物も、100年後に繋げて、未来に残していきたいと願う。

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