”唐揚げ1個”物議に終止符へ 福岡市「もっとおいしい給食プロジェクト」始動
福岡|
07/04 18:41
福岡市の小学校で4月18日に出された給食。「唐揚げ1つで子どもたちが可哀そう」とSNSで拡散され物議を醸しました。福岡市内の児童・生徒にもっと喜ばれる給食を食べてもらおうと、その名も「もっとおいしい給食プロジェクト」がスタートしました。
「子どもたちがどんな表情でどんな給食を食べているのか、食の専門家たちが注目しています」
「もっとおいしい給食プロジェクト」には、料理研究家や大学の栄養科学部准教授、それに福岡市内の有名割烹の社長など、錚々たるメンバーが参加し、4日、1回目の会合が開かれました。
4日の福岡市の給食メインは豚肉のショウガ煮。早良区内野で生産されたショウガが使われています。
「いただきます」食の専門家たちも実食です。
割烹吉田・吉田泰三社長「本当に私たちの頃と比べてクオリティが高いですし、量もしっかりありますし、ほんとおいしいですね」
今回のプロジェクトは、今年2月に2学期からの給食無償化が決まった際、給食の質の低下を心配する声が出たことがきっかけででした。
児童生徒に、もっと喜ばれる学校給食の実現に向けて、食に関わる民間のアイディアを取り入れようと、福岡市教育委員会が立ち上げることが決まったのです。
しかし、その後福岡市の例の「唐揚げ1個の給食」がSNSなどで取り上げられ、全国的な話題になりました。
高島市長も自らのSNSで「正直言って私も大変ショックでしたし、福岡の子どもたちに申し訳ない気持ちになりました」とコメントしています。
4日の意見交換会でも、見た目についての意見が出されました。
料理研究家Yuuさん「実際に食べてみると、本当に私もお腹いっぱいになったので、量は満足だと思っています。でも写真でパッと見たときに、『これだけ?』となってしまうのかなと思いました。あと、全体を通して感じたのが、ちょっと緑が足りない。ニンジンとかの赤の彩りは結構入っているが、緑が足りないかなというのが印象にある」
4日は、料理に合わせて小さい器を使う事で、見た目の満足度を上げた大阪での事例が紹介されました。
吉田社長「見た目とか彩りが大切になってくるんじゃなかろうかと。そしたら、もっともっとおいしさが増してくるのではなかろうかと。保護者は写真でしか見てないので。私は和食をやっているので魚を食べてもらいたいのがあるので、魚がもっと食べてもらえるメニューが増えればと思います」
福岡市では今後、専門家の意見を受けて彩りなども含めてメニューを検討し、早ければ今年11月以降の給食に反映させたいとしています。