フジ再建 堀江氏が「テレビ事業」に意欲
経済|
04/18 23:17
フジテレビ再建を巡り、注目を集めている堀江貴文氏(52)。18日午後、テレビ事業への意欲を語りました。
■フジ再建を巡り脚光
渦中の人物が取材に応じました。
堀江貴文氏
「カメラだらけ」
「(Q.フジテレビの問題について…?)絶対、来るだろうと思った」
IT業界からスポーツ界へ。そして政界、財界も。激動の2000年代半ば、いつもその渦中にいた人物。再び“時の人”となるのでしょうか。
一連のフジテレビを巡る問題。その名前が20年ぶりに挙がりました。
SBIホールディングス
北尾吉孝社長(74)
「つくづく僕は堀江君に悪いことをしたなと」
フジテレビの親会社の大株主から取締役として推挙されたSBIホールディングスの北尾吉孝社長。
20年前、ニッポン放送の買収騒動で争った堀江氏への謝罪と起用について言及しました。
SBIホールディングス
北尾吉孝社長
「あの人の能力を生かすということは、僕としてはぜひやりたいけど今回、提案するのはダルトンさんが株主提案権持ってるから」
20年前の因縁の相手からのラブコール。
そして今月18日、福岡の老舗飲食チェーンの株式を取得したとして会見を行いました。
堀江貴文氏
「讃岐には負けない」
日本を代表する経営者・北尾社長からも一目置かれる堀江氏。その歩みは時代をリードするものでした。
■「堀江貴文」という生き方とは?
27歳の時の堀江氏の映像。長髪に、その後のトレードマークともなるTシャツ姿でしょうか。スーツ姿の担当者から上場の通知書をもらいます。
堀江氏(当時27)
「よろしくお願いしまーす」
東京大学在学中にホームページ制作の請負会社を立ち上げ、2000年に27歳の若さで東証マザーズへの上場を果たします。
堀江貴文氏(当時27)
「プライベートカンパニーからパブリックカンパニーになるということを肝に銘じて今後の事業の拡大・業績アップに努めていこうと考えておりますので、これからもご指導ご鞭撻(べんたつ)よろしくお願いいたします」
その後、証券会社などを次々買収。プログラム開発などを行うライブドアに。一躍時の人となる激動の2000年代半ばへ突入します。
2004年、プロ野球・オリックスブルーウェーブとの合併が浮上した当時の近鉄バファローズの球団買収に名乗り出ます。
堀江貴文氏(当時31)
「日本の国技と言っても過言ではないと言われるような野球を今まで以上に発展させていくことができるんじゃないかと。今回のオファーを出す決意をするに至りました」
球界再編を巡る、この騒動。賛否両論を巻き起こし、連日メディアをにぎわすことに。
番組が新球団設立のため東北へ向かった堀江氏を追った映像では…。
堀江貴文氏(当時31)
「チケッティングは全部ICカードで最初っからやりたいんだよね。ほんとは二次元バーコードの方がいいんだよね」
今年、大阪・関西万博でも導入された入場システムを21年前から提唱。地元関係者とも積極的に交流します。
その翌年、再び時の人となったのが…。
堀江貴文氏(当時32)
「命懸けですよ、本当に」
ニッポン放送の買収騒動。フジテレビを巡るこの騒動で一躍、その名を知らしめた堀江氏。結果として、現SBIホールディングス北尾社長の「ホワイトナイト」という形で買収は阻止されることに。
同じ年、その目は政界進出を見据えます。広島から衆院選に立候補。
堀江貴文氏(当時32)
「衆院選立候補、広島6区尾道からさせていただきました堀江貴文です。僕はたくさんの人たちに支えられて会社を経営してきた。でも、こんなにたくさんの人たちに囲まれて話をするのは、実は初めて」
小泉総理大臣(当時)
「郵政民営化に賛成してくれるのか、反対するのか」
当時、郵政民営化に反対する亀井静香氏の“刺客”として立候補。結果は亀井氏に敗れるものの、その認知度は不動のものに。その後は飲食店のプロデュースなど実業家として…。
堀江貴文氏(当時46)
「日本の飲食店が世界にどうやって攻めていくのか、実行するフェーズに入っている」
FMラジオなどメディアの経営再建に手腕を振るいました。
堀江貴文氏(当時50)
「私、20年ほど前にニッポン放送というラジオ局を一瞬買収したことがあり、そういったことも色々ご縁があり、ラジオ局の経営に携わろうと」
■堀江氏、テレビ事業に意欲
現在も実業家として、SNSのインフルエンサーとして、ロケットの開発など様々な事業を手掛ける堀江氏。フジテレビ再建に名前が挙がったことについて意欲をにじませます。
堀江貴文氏
「フジ・メディアホールディングスの取締役候補としては、キャラが立ち過ぎているらしく、完全にキャラが立ち過ぎているらしく、フジ・メディアホールディングスでなくテレビ事業とかで。CROSS FMで学んだことを。規模は1000倍くらい違いますけど」
北尾社長とのフジテレビ再建に意欲を示す堀江氏。では、本当にこの“タッグ”がフジテレビの経営に関わることになるのでしょうか。
テレビ朝日
経済部
国吉伸洋デスク
「運命の分かれ道になるのは6月の株主総会です。北尾氏がフジ・メディアホールディングスの取締役になるには“2つの道”があり、一つは株主総会でダルトン案が過半数の賛同を得ること」
6月の株主総会では、ダルトン・インベストメンツが提案した独自の取締役候補について1人ずつが選任の議案となります。出席する株主の投票で過半数を獲得し、かつ得票数が多い順に取締役に選任されます。
投票の権利があるのは3月末までに株式を保有している株主です。この時点での保有率は日本マスタートラスト信託銀行を筆頭に東宝、ダルトン、資産運用会社のレオス・キャピタルワークスなどと続きます。
テレビ朝日
経済部
国吉伸洋デスク
「この時点でダルトンの(株式)保有率は7%あるが、過半数には遠く及ばない数字。他の株主の多くの賛同が必要ということになる。フジの場合は浮動票という個人の株主が非常に多い。過半数に、もしかしたら個人の票が一気に流れる可能性も」
去年6月にあった上場企業の株主総会で取締役の選任を巡る株主提案は合わせて13件ありましたが、そのうち可決されたのは1件しかありません。
では、もう一つの道は…。
テレビ朝日
経済部
国吉伸洋デスク
「株主とダルトンと会社の経営陣が色々これから話し合いをしていって、何らかの妥協案というのをまとめて、両方のいいところを折衷した案というのを出してくる。それによって株主総会での対決というのを避ける」
フジ・メディアホールディングス
金光修社長
「(前回示した)経営陣の構成案が最終ではないので、さらに改定していくというつもりでいるので、そのようにご理解いただきたい」
北尾社長もフジ側とダルトンの歩み寄りを望む発言をしています。
SBIホールディングス
北尾吉孝社長
「私はフジ側がダルトン側と協議し、会社側として役員選任案を再度提示すべきだと考えている。ダルトンさんのように向こうが出したやつを全部駄目、会社側は全部排除という考え方は必ずしも取っていない」
テレビ朝日
経済部
国吉伸洋デスク
「フジ側が北尾さんを含めた新たな人事案を出してくる可能性が高い。北尾さんはフジの取締役になる可能性が非常に高いのかなとみている。北尾さんがもし取締役に入ったとして、そのアドバイザー的な形で助言をするだとか、堀江さんが何らかの形で関わってくる可能性というのがある」
■“北尾氏と面会”内容明かす
一連のフジテレビを巡る問題で、名前が挙がった堀江氏。20年前、ホワイトナイトとしてフジの救世主となったことを「間違いだった」とした北尾社長と会っていたことを明かしました。
堀江貴文氏
「先々月、北尾さんに会った時にもっとセンセーショナルにというか。僕のきのうの動画でも言いましたけど、『堀江君、僕はホワイトナイトでなくてブラックナイトだった、ごめん』と。あの時、SBIと組んでいたら、また違った世界線が見られたかも。村上ファンドじゃなくて、組むべきはSBIだった。SBIは事業をする、その(買収)後。そういう意味では組むべき相手はSBIだった。20年前の答え合わせはという話。そしたら世界線が変わっていたかも」