プーチン氏 停戦交渉“欠席”なぜ? 専門家「トランプ氏喜ばせただけ」
国際|
05/15 19:33
「トルコで待つ」と宣言していたゼレンスキー大統領。しかし、プーチン大統領は停戦交渉を欠席。一体なぜなのか、専門家に聞きます。
■プーチン氏 停戦交渉“欠席”なぜ?
トランプ大統領は、自らもトルコに行く可能性を示していましたが…。
トランプ大統領
「明日は予定がいっぱいだ、分かるだろう。アラブ首長国連邦に行かなければならない」
トルコ行きはないようです。15日からトルコで再開されるロシアとウクライナの停戦交渉に、プーチン大統領が姿を見せないことが分かったからです。
ロシアとウクライナによる直接交渉は、ロシアが侵攻を開始した直後の3年前に、複数回にわたって行われましたが、ロシア軍によるキーウ近郊ブチャでの大虐殺が明るみになり、打ち切られた経緯があります。
それが3年ぶりに再開されることになったのは、プーチン大統領が突然、提案したため。そしてこれに対して、ゼレンスキー大統領は首脳会談をするよう呼び掛けたのです。
しかし結局、ロシア側からの出席者は、前回と同じメジンスキー大統領補佐官率いる代表団です。
■プーチン大統領の意図は?
慶応義塾大学
廣瀬陽子教授
「トランプ大統領が登場してから、ロシアにとってきわめて有利な展開。トランプ政権が繰り出す停戦案だとか、いろいろな姿勢がきわめてロシアに有利であって、このままアメリカを味方につけて行けるところまで行こうと思っていたのは間違いない」
ところが、トランプ政権が提案した30日間の停戦にロシアが応じなかったことから潮目が変わったといいます。
廣瀬陽子教授
「先月末くらいから、トランプ大統領はあからさまにプーチン大統領に対するいら立ちを示すようになり、30日間の停戦案を受け入れないのならロシアにまた制裁を科すと。ロシアとしては、それは何としても避けなければならない」
そこで出てきたのが「停戦交渉の再開」だといいます。
廣瀬陽子教授
「トランプ大統領は停戦という言葉を出せば喜ぶから。実際は停戦しないわけですし、単にトランプ大統領をいっとき喜ばせて、時間稼ぎをする球を投げたということに過ぎない」