トランプ関税に対抗したレアアース輸出規制『カード』を中国が緩和の動き
国際|
06/08 15:20

中国がトランプ関税への対抗措置として発動したレアアースの輸出規制について、中国商務省は一部を緩和する方針を示しました。
中国は4月、一部のレアアースを輸出管理対象として、輸出する際に商務省への許可申請を義務付けました。
この影響で、日本でもスズキが小型車の生産を一時停止するなどの影響が出ています。
中国商務省は8日、「多くの国の関心に応える」としてコメントを出しました。
レアアースの輸出規制は「関連物質が軍民両用に使われていて国家の安全と、拡散防止の義務を果たすため」妥当だと強調したうえで、「各国の民間需要を考慮し、輸出許可の審査を行う」と、緩和する方向性を示しました。
「すでに一定の量の申請は承認済みで、関係国と対話をし規則に沿って貿易の利便性を促進していく」とも表明しています。
レアアースの輸出規制を巡っては、5日に行われた米中首脳の電話会談を受け、トランプ大統領が「問題は解消された」と発言していました。
ただし、輸出規制自体を取り消すとはしておらず、実際の運用を通じて、中国がレアアースを各国への「カード」として使う状況は続くとみられます。