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赤沢大臣語る“トランプ関税”交渉の裏側 最初の米英“引き下げ合意”が参考に?

国際

05/11 23:30

“トランプ関税”を巡り、世界では大きな動きがありました。イギリスは自動車関税の引き下げに合意、中国は、スイスでアメリカと協議が行われています。一方、打開策が見出せていない日本では、石破総理が出演したテレビ番組で「0%を目指していくべきだ」と妥協しない姿勢を強調しました。 ■赤沢大臣語る日米交渉の内幕 11日、地元の鳥取県で講演を行った赤沢大臣。 (赤沢亮正
 経済再生担当大臣)「一言で言って『冷や飯20年』とだいたいそういう感じですよね。いま突然の『狂い咲き』という状態になっています」 「トランプ大統領と会った時のネクタイを締めてきております。どういう意図かといったら、赤い水玉みたいなのいっぱいついているわけです、日の丸攻撃ですね。日の丸が何十とついて、向こう側に負けずにやろうということでこれを締めていかせて頂いた。」 “冷や飯”時代から一転、注目を浴びる中、アメリカとの関税交渉の“内幕”を語りました。 (赤沢亮正
 経済再生担当大臣)「トランプ大統領は本当にいま関税で世界を驚かせているわけでありますけど、やろうとしていることはかなり一貫しておられるし、トランプ大統領と(アメリカの)3閣僚と実際1回目に話をしたんですが、私自身はやっぱりおっしゃっていることが心に染みてくる、そういう意味で『相性がいい』と一番思えたのは4人の中でトランプ大統領でした」 「特に大統領が問題視されている国は、いま本当に経済でも安全保障でも世界の中で覇を唱えている、アメリカにチャレンジしようとしている、どこの国か分かりますよね、その国に『一方的に得させていないか』と、『これおかしくないか』という問題意識です」 ■世界が注目 トランプ氏「大きな進展」 そのアメリカと、中国の高官による初めての協議が10日からスイスで行われています。アメリカからはベッセント財務長官、中国からは、経済政策を担当する何立峰副首相が参加しました。 協議の詳しい内容は伝えられていませんが、双方の話し合いは10時間以上に及んだといいます。初日の協議についてトランプ大統領はSNSで… (トランプ大統領の投稿)「本日スイスで中国と非常に良い会談が行われた。多くのことを議論し、多くの点で合意した。大きな進展だ」 この協議に先立ち、トランプ大統領は現在145%となっている中国への関税について「80%が妥当だと思う。あとはベッセント次第だ」と述べていました。 Q.ベッセント財務長官に何と伝えた? (トランプ大統領)「素晴らしい取引をしなければならない。我々は去年、中国との取引で1兆ドルを失った。1兆ドルだ。私は習近平主席と親交がある。彼と中国に大きな敬意を抱いている。しかし、彼らがやったことを許し続けることはできない」 Q.ベッセント財務長官にどこまで下げていいと伝えたか? (トランプ大統領)「ああ伝えた。私はきょう80%という数字を出した。どうなるかみてみよう」 お互いに145%と125%の関税をかけあうアメリカと中国。この日の協議で、緊張緩和に向けて歩み寄れるかが焦点です。 ■最初の合意イギリス 自動車関税“引き下げ” (トランプ大統領)「スターマー首相どうぞお話しください」 (イギリス
 スターマー首相)「大統領ありがとうございます。きょうは本当に素晴らしい歴史的な日です」 トランプ関税をめぐる交渉で最初に合意を勝ち取ったのはイギリスです。 アメリカ産の農産物や牛肉の輸入を拡大する一方で、現在アメリカは輸入される自動車に25%、鉄鋼とアルミニウムに25%、他の多くの品目には一律で10%の関税を課していますが、イギリスから輸入する自動車の関税を年間10万台までは10%に引き下げるほか、鉄鋼とアルミニウムの関税は0%に引き下げ、一律10%の「相互関税」は維持するといいます。 (トランプ大統領)「例外が設けられる可能性はあるが、基本的には最低10%という基準値がある。国によってはもっと高い40%、50%、60%というところもあるだろう。」 日本もイギリスのように自動車などの関税を引き下げられるのでしょうか? (赤沢亮正
 経済再生担当大臣)「私が自分のことを『格下』と言ったとか、『赤い帽子をかぶった』とか色々言われていますけど、交渉相手国の国家元首です。最大限敬意を払いながら、だけど言うべきことは言う。いざ協議になったら日本の国益では譲らないつもりで今がんばっている」 しかし、トランプ大統領はこう釘を刺しています。 (トランプ大統領)「イギリスとは特別な関係にある。今後こういう車の取引はない。誰かがロールスロイスに匹敵する車を見せてくれない限り。数百万台も作るモンスター企業ではない。わずかな超高級車しか作っていない」 去年、イギリスはアメリカへ自動車を約10万台輸出していて、ほぼ同じ水準が関税引き下げの対象になっています。 一方、去年、日本はアメリカへ自動車を約137万台も輸出しています。ある財務省幹部は… 「イギリスだから年間10万台でほぼカバーできるが、日本で『10万台とってきました』と言ってもボコボコにされて終わりだ」 トヨタ自動車は一部、関税などの影響もあり、純利益が3兆1000億円と前年比34.9%の大幅な減益を見込んでいます。 (トヨタ自動車
 佐藤恒治社長)「関税の詳細についてはまだまだ流動的、一番大事なのは軸をぶらさずに、じたばたせずにしっかりと地に足をつけてやれることをやっていく」 5月11日『有働Times』より

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