コメ政策も参院選の争点に 生産者をどう守る? 「農業票」獲得が重要に 佐賀選挙区
政治|
07/07 15:59
参院選では、コメを巡る政策も争点の一つだ。高騰するコメ価格をどう抑えるのか、そして生産者をどう守るのか。
■佐賀選挙区
「農業票」獲得が重要に
九州でも有数のコメどころの一つ佐賀県。コメの平均価格が値下がり傾向になったことに複雑な思いを抱えているのがコメ農家だ。
佐賀県内の農家
「買う側としては安いほうがいいかも分からんけど、ある程度私たちは私たちで、生活継続する必要があるから。ある程度の利益を頂かないと、いろいろ飼料関係も機械の更新もできないし」
一方で…。
佐賀県内の農家
「安いのが欲しい、味はどうでもいいって言うんだったら、そういう人はそういうものを選べばいいと思う。みんな一緒じゃなくていいと思う」
こうしたコメ農家の声にどう応えるのか。コメ高騰対策が今回の参院選で争点の一つとなっている。
参院選の勝敗の鍵を握るとされるのが、全国に32ある改選数1の「一人区」だ。
現職に新人3人が挑む構図となっている佐賀選挙区もその一つで、特に「農業票」の獲得が重要とされている。
佐賀選挙区は2017年以外、自民党が勝ち続けた「自民王国」。自民党・現職の山下雄平候補は農業問題への取り組みを強調する。
「適正な価格、生産者と消費者の架け橋になって適正な価格を設けると、ちゃんと模索すると共に価格だけではなんともならない地域もあるわけです。そうしたところには国の制度であったり補助金であったり、政策、中山間地域の直接支払い、そうしたものの拡充、そうしたものを求めていかなければなりません」
■農家への対応が大きく影響した選挙も
かつて佐賀県では、農家への対応が大きく影響した選挙があった。
2015年の県知事選挙は自民・公明両党が推薦し、農協改革を推し進める候補と佐賀県JAグループや自民党県議団の一部が支援し、農協改革に反発する候補が戦った。
結果、自公推薦の候補がおよそ4万票もの大差で敗れる事態となり、「佐賀の乱」と言われた。
自民党の農政を批判する立憲民主党は、佐賀選挙区では野党間で候補者を一本化し、4日には野田佳彦代表も応援に入った。
立憲民主党・新人
富永明美候補
「自由貿易協定の推進をして、海外からどんどんどんどん安い農産物が流入してきました。その結果、日本の農家の収入は激減します。これが守る農業と言えるでしょうか?私は違うと思います。私は農家を守るための個別所得補償制度、これの復活を強く訴えてまいります」
参政党、NHK党の候補者の主張は?
参政党・新人
下吹越優也候補
「所得を上げるべきだと思っています。国民の手元にたくさんお金があれば、安いものを買おうと言うふうにならないと。なので、おコメの値段を維持しつつ、国民の使えるお金が増えていれば、米価も維持できると思いますし、それが結局農家の方々を守ることにつながると思っているんですよね」
NHK党・新人
松尾芳治候補
「コメの価格を先物取引とか投資対象にするんではなくて、国の方で一定の価格でキープする、農家さんに対する個別補償ですね。育てた量に対して、いくらか今だと輸出に5000円くらいつけている。それを単純に国内に向ける。一般のサラリーマン程度の収入、いわゆる専業農家としてやっていける収入が確保できるかなと思っています」
(「大下容子ワイド!スクランブル」2025年7月7日放送分より)