「石破辞めるな」異例デモ “退陣要求”議員に批判も 参院選敗北の責任は誰に?
政治|
07/26 10:25
25日、総理官邸前では石破総理に「辞めるな」と訴える異例のデモ活動が行われました。自民党内で“石破おろし”の動きが加速するなか、総理は周辺に「誰がここまで自民党をダメにしたんだ」と憤っていると朝日新聞は報じています。
■“石破おろし”のなか「辞めるなデモ」
25日午後7時、総理官邸前です。「石破茂辞めるな」と書かれたプラカードを掲げ、石破総理の続投を求めるデモが行われています。
党内で湧き上がる石破おろしの動きとは対照的に、官邸前では、「石破辞めるな」と訴える人たちのデモが行われています。
デモ参加者
「石破さんをおろすよりもっと先にやることがある」
参加者に聞くと、特別に石破総理を支持しているわけではないが、参院選の敗因は石破総理だけではないという意見が聞かれました。
「裏金議員の人たちが、石破氏を引きずり下ろすために、今回の自民党の選挙の結果を、石破さんに全部押し付けている」
■“退陣要求”議員に批判も
“石破おろし”の声は、政治と金の問題が発覚した議員からも出ています。
自民党
高橋はるみ参院議員
「やっぱり総裁に去年秋選ばれて、選挙結果というのは結果責任だと私は思う。ご本人がしかるべきタイミングでしっかりとご自身の進退について判断されると」
こう語るのは、今回の参議院選で再選した高橋はるみ氏です。旧安倍派出身で、派閥の政治資金パーティーを巡る問題では、収支報告書に22万円の不記載がありました。
デモ参加者
「石破さんが今回の件で責任を取らされるっていうのは、基本的に責任は石破さんにあるわけではなくて。処分されたり、処分甘いと思うんですけども石破さんも。ただそういう人(裏金議員ら)が逆に石破さんを刺してくるというのは、本当に筋が通っていないなと思う」
今回のデモは、ハッシュタグ「石破辞めるな」というSNSの呼び掛けで集まった人たちです。このハッシュタグをつけた書き込みには、この人物の名前が挙がっています。
SNS
「過激パーティーなるもので昨年役職辞職したばかりの中曽根が何を言うか」
「いつの間に青年局長になったの?自民党不信を高める一因を作ったやつが何を言う!退陣要求する資格なし!」
自民党が政治とカネで揺れるなか、追い打ちをかけたのが、去年、和歌山県の青年局が開いた過激ダンスショー問題。当時、自民党青年局の局長代理だった中曽根康隆氏は、露出度が高い衣装の女性ダンサーを招いたパーティーに出席し、去年、引責辞任していました。
その8カ月後、青年局長になった中曽根氏が、25日、森山幹事長に事実上の“退陣請求”を提出したのです。
「選挙において大敗を致しました。それによって我々多くの仲間を失いました。これは結果責任が重く問われるものでありまして、総裁はじめ執行部の皆さんには強く重く受け止めていただきたい」
番組は、過激ダンスショーの一件が、自民党不信を加速させたのではないかという指摘について、当事者に問いただしました。
「(Q.青年局も参院選の大敗につながる自民党不信を招いた一因だという意見、これについてどう受け止める?)青年局がそういった要因になっているかもしれないというのは、それも我々は、胸に刻まなきゃいけない。決して総裁執行部だけのせいではないので、青年局のそういったことも、一因になっている可能性十分にあるから、あの時も我々は深く反省し、行動で変えていこうということをやってきたが、引き続き引き締めて、自民党の責任の下に我々は動いていきたい」
半年前、パーティー券収入を収支報告書に26人が記載していなかったことを公表した都議会自民党も、党の体制刷新を求める要望書を提出しました。
都議会自民党
小松大祐幹事長
「この責任の一端が都議会自民党にはないというふうに自覚をしている人間は、一人たりともいないというふうに思っています。我々も自民党の信頼失墜の一員になってしまったということは否めないと思うし、その理解でいる。石破総裁におかれましては、そうした自民党の再生・刷新に向け、しっかりと体制をつくり直していただきたいという思いから、まずはそのメッセージをお伝えさせていただいたというところ」
■“石破おろし”動きに総理憤り
朝日新聞によりますと、石破総理は「石破おろし」を主導している面々に対し、強い憤りを見せていると伝えています。
石破総理
「こんなでたらめをやられてたまるか。誰がここまで自民党を駄目にしたんだ」
自民党内では、総裁選の実施など緊急事項の議決権がある“両院議員総会”を開くための3分の1の署名が集まりました。7月28日の懇談会の内容を見極めた後に申し入れをする方針で、今後、執行部側が開催の可否を判断します。
(「グッド!モーニング」2025年7月26日放送分より)