“高市総裁”誕生でも“玉木総理”を支持!?ポスト石破めぐり…引退の自民保守派重鎮
政治|
07/27 23:30
歴史的な敗北から一週間。党内からは退陣を求める声が上がる一方で、石破総理は続投の構えを崩していません。そんな中、“ポスト石破”の候補として取りざたされている、小泉進次郎さんと高市早苗さんに近い議員たちはいま何を考え、どう動いているのか。千々岩記者が直撃しました。
■“ポスト石破”小泉氏“推す議員”直撃
ポスト石破として名前が上がる小泉農水大臣。
Q.来たる総裁選への出馬意欲は?
(小泉進次郎農水大臣)「いま仮定の質問にお答えすることはありません」
26日、地元の青森県で花火大会に参加していたのは小泉氏に近い神田潤一衆議院議員です。
「がんばりましょう、大変だけどね、大変だけど」
仮に石破総理が辞任した場合、次の総裁選では小泉氏を支援すると話します。
(小泉氏に近い
神田潤一衆院議員)「やはり小泉進次郎大臣の突破力と発信力が、今の自民党に必要だろうと思いますし、それは去年の総裁選挙以上にそれに対する期待は高まっているのではないかと思います」
参院選ではこれまでにない逆風が吹いたといいます。
(小泉氏に近い
神田潤一衆院議員)「我々の本当にコアだった人たちが『もう自民党の支持をやめる』ということを言われる方もいます」
(千々岩森生記者)「実際にそういう言葉をかけられましたか?」
「言われた人もいましたし、また『もう自民党は終わっているよね』というような言い方を若い人からされたりということもありました。やはり総括をしていくということが大事で、ひとつの責任の取り方としては、“総理の進退”ということを言う方は多いなというのは私も感じています」
■“ポスト石破” 高市氏関税交渉に注文
もう一人、ポスト石破として名前が挙がるのは選挙戦終盤にこう語っていた高市早苗氏。
(自民党
高市早苗
前経済安保担当大臣)「(この選挙が終わったら)自民党にも一本背骨をドンと入れなおす。それをしないと、本当にそれをしないと、多くの皆様に対して申し訳ない」
きのう26日、自身のXを選挙後に初めて更新。日米が合意した関税交渉について「『合意文書』が出ていませんので、何が本当に担保されるのか…私達には分かりません。」「首脳間で合意文書を詰めて頂く必要がある」と注文を付けています。
きょう27日、静岡県御殿場市で開かれた太鼓祭り。地元市長を4期務めた若林洋平参議院議員は高市氏に近い保守派の政治家です。
(高市氏に近い
若林洋平参院議員)「なかなか会長にも色々お願いしたんですが実際自民党に対してどうですか?」
(御殿場市商工会
杉山芳三会長)「いろんな声がね、生の声はやっぱりね、石破さんの評判が良くないね。このままいったら次の参院選も分からないじゃない、やっぱり頭を変えた方が良いね」
若林議員は石破総理の責任を問う両院議員総会の開催を求める署名にサインしています。
(高市氏に近い
若林洋平参院議員)「やっぱり総会を開くっていうことは大事だと思いますので、ちゃんとした議論、ガス抜きではなくてしっかりとした議論はすべき」
Q.総裁選になったら誰を支持?
「失ってしまった保守の皆さん、岩盤保守の皆さんというのは、今の自民党に対して希望が持てないということだと思いますので、そこはやっぱり今までの本来の自民党の姿というのを取り戻すことができる人」
■茂木氏「主要メンバー変えやり直し」
さらにきのう26日、茂木氏が…
(自民党
茂木敏充 前幹事長)「リーダーも含めてですね、主要なメンバーを決めて、こういうメンバーでやり直していきますとか、そういう姿っていうんですか、再生のためにはそういったものも必要だし、同時にちょっと政策も練り直さないとですね、これでは厳しいと思います。」
“ポスト石破”候補の中で公に総理退陣を求めたのは初めてです。
■保守派重鎮が“玉木総理”支持!?
一方、おととい25日の野党党首との会談で「辞めません」と明言したという石破総理。
「石破!石破!」
「#
石破辞めるな」の声も広がりつつあります。
「石破がんばれ
高市ひっこめ」
こうした中、前回の総裁選で高市氏の推薦人を務めた衛藤晟一参議院議員は、意外な総理候補の名前を口にしました。
(衛藤晟一
元沖縄・北方担当大臣)「普通でいけば(前回の総裁選で)ギリギリまで争ったんですから、彼女(高市氏)を軸にして、一応議論が始まるであろう」
Q.高市さんが総理になる?
「分からないと思います。それは(衆参で)過半数割れているんだから。総裁になったとしても総理になるかどうか分からない。だからそういう意味では、前回(衆院選で)負けた時から玉木さんを支持すべきじゃないか、総理大臣に推すべきではないのか、過半数割れを起こしたんだからね」
衛藤氏は安倍政権で閣僚や総理大臣補佐官を歴任した保守派の重鎮ですが、今回の参院選には出馬せず、政界引退が決まっています。
(衛藤晟一
元沖縄・北方担当大臣)「(玉木氏とは)政策的に近いから、その代わりギリギリやる。」
Q.玉木さんを総理にして自公でくっつく?
「自民・公明でくっつく。そうすると他のところも『(連立政権に)入ってきたい』と言うかもしれない」
国民民主党の玉木代表は石破政権との連立は否定しています。
(国民民主党
玉木雄一郎代表)「約束を守れないような政権と協力する気はない」
Q.誰かなら組める?例えば高市さんなら組める?
「これは自民党内政局をよくよく見定めたいと思います。」
石破総理の続投か、それとも退陣か…あす28日の両院議員懇談会が大きな山場となります。
7月27日『有働Times』より