太平洋側カラカラ 住宅から炎も “最強寒波”吹雪も 大雪なぜ? 気象庁が緊急会見
社会|
01/08 19:10
今シーズン最強の寒波襲来で列島の広い範囲で大雪となっています。一方、太平洋側はカラカラ。住宅から激しい炎が上がりました。
■“最強寒波”で吹雪
転落事故も
激しい勢いで立ち上る炎。木造2階建ての住宅が火に包まれました。
8日午後1時すぎ、和歌山県田辺市の住宅地で火災が発生。21台の消防車が出動し、消火活動にあたりました。火元の住宅を含めて5棟が焼けました。
警察によりますと、火元の住人は「家でストーブを付けたら火が出た。うまく付かなかった」と話しているということです。
この火事で消防隊員1人がけがをしたということです。
■“最強寒波”吹雪も
大雪なぜ
一方、上空から捉えた北海道岩見沢市。この寒波で町は雪の下です。JR岩見沢駅はすっぽり雪の中。線路では手作業で雪かきする人たちの姿もありました。
岩見沢市では平年の2倍に迫る雪が積もっています。何もないように見えますが、野球のグラウンドです。
雪に覆われた町。その下では…。
市の職員は雪のなか、高齢者の家を周ります。玄関前は雪の壁で覆われ、まるで地下です。
市の職員
「市役所です。(出入り口)広げた方がいいですか?)
市内の住宅では屋根の雪下ろしをしていた業者の男性2人が転落し、1人が心肺停止の状態で病院に運ばれました。
警察によりますと、2人は命綱を付けずに作業をしていたということです。
8日は風も強く、北海道留萌市に設置されたカメラは風で揺れ、北海道登別市では地吹雪も。最大瞬間風速は15.7メートルです。
日本列島を襲う今シーズン最強の寒波。その影響を受けたのは北日本だけではありません。京都府、広島県、兵庫県では横殴りの雪。
そして、関東でも…。
日本海側では広い範囲で警報級の大雪となっています。8日午後2時から緊急会見を行い、不要不急の外出を控えるように呼び掛けた気象庁。
気象庁
「“JPCZ”の影響で部分的に降雪が強まる恐れがある。大雪の可能性がある」
「JPCZ(日本海寒帯気団収束帯)」とは、日本海側に大雪をもたらす雪雲のこと。朝鮮半島北部に位置する山脈により、いったん二分された冷たい風が日本海上空で再び合流することで線状の雪雲が発達しやすくなります。
いわば“線状降雪帯”。週末にかけ、日本海側はJPCZによって警報級の大雪となる恐れがあります。
気象庁
「24時間の降雪量、多いところで70センチ。一部地域で見込んでいる」
ネクスコ東日本は新潟県の磐越道の安田インターチェンジから福島県の磐梯熱海インターチェンジの間で、8日の夜から予防的通行止めを行うことを発表しています。
寒波は日本海側の広い範囲に影響を与えています。外国人観光客が来ていたのは鳥取砂丘。うっすら雪化粧です。
カリフォルニアから来た人
「砂の上に積もっていると思いませんでした。でもすごく美しいですね」
「めっちゃ寒い」
「(Q.帽子はどこで買ったんですか?)(宮城県の)蔵王キツネ村。とても寒いよ。でも砂丘は美しい」
すでに災害級の雪となっている青森市。市内の神社の鳥居は上の部分がありません。雪の重みが影響したのでしょうか。地面に落ちた鳥居の上に雪が積もります。
青森県では記録的な積雪で災害救助法の適用が決まっています。
車は重なりながら進んでいきます。まだこれは良い方。除雪が進んでいない場所は、順調に走っていたと思いきやストップ。道路も歩道も分からない道を車と子どもがすれ違います。トラックも轍(わだち)を揺れながら進みます。