女子高校生刺殺事件で男を送検 その素顔は? 社長が語った事件直前の行動
社会|
04/16 17:51
逮捕された男との接点はあったのでしょうか。さいたま市のマンションで女子高校生が殺害された事件。犯行直前の男の様子が分かってきました。
■接点は?防カメに映ったのは…
顔を伏せることなく一点を見据える男。さいたま市で女子高生を殺害したとして送検された谷内寛幸容疑者(24)です。
14日、さいたま市のマンションで女子高生が殺害された事件。亡くなったのは高校に入学したばかりの手柄玲奈さん(15)です。
手柄さんの小学校時代の同級生
「結構、友達も多くて、にぎやかみたいな感じの子。中学だったら確かバスケやっていた」
近所の人
「とにかく中学生らしいお嬢さん」
「(Q.高校生になったばかり?)そうです、この春。あの子は笑顔。あの兄妹はきちんとあいさつのできる子」
「(Q.トラブルに巻き込まれる人?)絶対、絶対ない」
門出を迎えたばかりの女子高校生が、なぜ殺害されたのでしょうか。
事件は手柄さんがマンションに帰宅した時に起きます。手柄さんは上半身を中心に複数個所を刺されたとみられ、臓器に達するほど深く刺されていたことが分かりました。
警察によりますと、手柄さんは知人とさいたま市内の飲食店に行き、その後、事件に遭ったことが分かりました。現時点で2人に面識があったという情報はないということです。
近隣住民
「いつも通ってる交番なので。確かに血痕、ずっとしばらく道たどって血痕があったなと。まだ残ってるので」
谷内容疑者は事件後、1.2キロほど離れた交番へ向かったとみられます。
マンションで手柄さんが刺されたのが午後8時16分か17分。交番付近から「手から血を流している男がいる」と通報があったのが、その直後の午後8時33分ごろ。
その途中にある防犯カメラの映像。黒いキャップに茶色いジャンパーとグレーのズボン。警察が発表した容疑者の服装と同じように見えます。手は赤く染まっているようにも見え、交番のある方へ走っている様子が分かります。
警察によりますと、両手に切り傷を負ったという谷内容疑者。計画的な犯行だったのでしょうか。
元埼玉県警
刑事
佐々木成三氏
「交番まで迷うことなく、ちゅうちょすることなくストレートに行っているような防犯カメラの映像もあるので、本人の認識は自首するところまで計画的に行った犯行ではないか。容疑者も両手を負傷していることは、強い力を持って犯行に及んでいることも分かる。殺意は明確にあることは言える」
事件数時間前の行動も分かってきました。
谷内容疑者の勤務先社長
「『食堂でどうだい?一杯飲むか?』と言ったら、『いや、きょうは結構です』というような言い方」
男の勤務先の社長が重い口を開きました。
■男の素顔は?社長が語る
谷内容疑者は現場から歩いて10分ほどにある建設現場で、去年11月ごろから住み込みで働いていたといいます。その建設会社の社長が谷内容疑者の様子を語りました。
谷内容疑者の勤務先社長
「本当の意味で働き始めたのは、この1月から。(去年)10月から12月までは現場に出る準備段階。色んな資格を取ったり、健康診断受けたり、社会保障掛けたり」
「(Q.勤務態度は?)真面目で1日も休まないし、仕事じゃない仕事、例えば寮の中の清掃とか、きちんとやる子だった。私自身は大変ショック」
事件直前、数時間前にも会話を交わしていました。
谷内容疑者の勤務先社長
「(Q.事件当日の様子は?)夕方5時に私が声掛けた。『食事、済ませたか?』と聞いたら『食事しました』と。お酒を飲める子じゃないけど(酒を)買ってきたから『食堂で1杯飲むか?』と言ったら『いや、きょうは結構です』と。(午後)6時半ごろ、うちを出ていっている」
事件を起こした後、交番に向かったとみられる谷内容疑者。社長は悔しさをにじませます。
谷内容疑者の勤務先社長
「真っすぐ交番の方に行ったっていうのね。そういう意味で、まだまだ私たちに心を許していないのかなと思った。残念で仕方がない」
取り調べに対して黙秘しているという谷内容疑者。交番に向かったものの黙秘する行動に、矛盾もうかがえると話します。
元埼玉県警
刑事
佐々木成三氏
「移送されている時の容疑者が顔を上げている映像。本来なら顔を隠す。移送・留置人も強制的に顔を上げろとは言えないので。強い意志も見受けられる。ただ、黙秘することは出頭と矛盾がある。動機を話すことで自分の刑が重くなるとか、そういう形で自分を守るという意志もあると感じる」
警察は谷内容疑者と手柄さんの関係性などについて調べています。