強盗・通り魔に遭遇したら…身を守る対処法は?
社会|
05/13 19:52
相次ぐ強盗や通り魔事件。突然、襲われた時、どう身を守ればいいのか。命を守る術をプロが実演します。
■通り魔から身を守るには
埼玉県在住
30代の人
「『強盗に入られた』『盗みに入られた』というメールが結構くる。怖い。いつあるか分からないし」
今年に入ってからも相次ぐ、強盗や通り魔事件。多くの人が利用する駅で起きた、切り付け事件に路上での強盗。立っていた人に後ろから飛び蹴りして、バッグを奪う事件も。
もしも強盗や通り魔に遭遇したら、あなたはどうしますか。
茨城県在住
70代の人
「通り魔って、実際、自分たちは会ったことはない。怖い。どういうふうに対応したら良いか、とっさだから。テレビで見ていても、とっさにできるかなという不安。家にもいつ入ってくるか分からない」
セキュリティー対策を行う「ALSOK」に聞きました。
ALSOK
島村大樹広報課長
「通り魔に不幸にも遭ってしまった時は自分の身の安全を第一に守って、いち早く犯人から逃げることが大事。『犯人の視界に入らない』『標的にならない』最優先に考える」
防犯のプロが教える通り魔の対策。最も優先すべきことは「その場から逃げる」ことです。その際に注意することは「犯人に背中を見せない」こと。
ALSOK
島村大樹広報課長
「少し距離を取って後ずさる。犯人の動きが分かるように一点だけ見つめるというよりは全身を視界におさえて、この犯人は何をしてくるのだろうと分かるようにする。ある程度距離が取れたと思ったら逃げる」
ただ、犯人が攻撃してきた場合など緊急事態の対応は。
ALSOK
島村大樹広報課長
「例えば普段持っているバッグで犯人の視界をふさいで『逃げる』『盾にする』」
女性ディレクターが体験してみます。
ALSOK
島村大樹広報課長
「1つには盾にするやり方があります。ただ、一瞬の隙をつくるためだけのものなので、気がそれたと思ったら逃げる動きに移る。犯人の目の前に 物がある状況を作り出すのが大事」
あくまで、逃げる隙をつくるための牽制(けんせい)で通り魔や強盗に反撃するのは、NG行為だといいます。
ALSOK
島村大樹広報課長
「弊社の警備員も無理に立ち向かって『逮捕してやれ』とか身を守るうえですごく危険なこと。自分の身の安全が第一なので、そのことを一番大事と考えて」
■「防刃ベスト」買う人も
命を守るための備え。新たな需要も高まっています。刃物から身を守る「防刃ベスト」です。
元々、「防刃ベスト」は警察官や自衛隊員向けに開発されたものです。ただ、今では一般の人たちが買い求めているといいます。
防刃グッズを販売「SYCO」
笹田直輝さん
「ベスト以外だとトートバッグ」
これは、実証実験の映像です。バッグの中に防刃パネルが入っているため、刃物で突き刺しても貫通しません。
防刃グッズを販売「SYCO」
笹田直輝さん
「(購入客は)一般の通勤で使う人や教育関係の先生もいた。いざという時に子どもたちを守るという声も」
■防犯カメラ取り付け依頼3倍
いざという時の備えとして、大いに役立つのが「防犯カメラ」です。首都圏で設置を請け負う業者には、依頼が殺到しています。
防犯カメラ設置業者
パーソナルネクスト
田辺健一郎社長
「最近、強盗が押し入って高齢者の自宅を狙うケースがあった。個人宅でいうと、3倍くらいは増えている。高齢者が最近は増えてきている」
依頼があった横浜市の寺に最新の防犯カメラ7台を取り付けます。
防犯カメラ設置を依頼
満願寺
鳴海聖史住職
「去年の正月にさい銭箱を壊された。さい銭は1~2万円くらいは入っていた。(修理費など)被害総額は5~6万円」
いまや、防犯カメラは飛躍的に進化を遂げていて、記録するだけでなく、侵入者を撃退することもできます。最新の防犯カメラでは、スマートファンの画面でもリアルタイムに映像を確認できます。
侵入者が現れた時には、「音」で威嚇。スマートフォンに話し掛けると…。防犯カメラからその声が流れます。
防犯カメラ設置業者
パーソナルネクスト
田辺健一郎社長
「(音・光は)近隣にいる人もすぐに気付ける。侵入者にとっては嫌がるもの。カメラ自体は500万画素。従来のものよりもずっと明るくしっかりと見える」
■半日でOK!防犯リフォーム
「防犯リフォーム」の依頼も増えています。
リクシル
サッシ・ドア事業部
高橋裕子さん
「既存の窓の内側に新しい窓を付ける。もともとは省エネ効果、断熱効果を高める商品だが、カギが2重になることで防犯対策にもつながる」
窓やドアなどを部分的にリフォームすることで、侵入を防ぎます。
リクシル
サッシ・ドア事業部
高橋裕子さん
「防犯につながる商品のなかで、売り上げが2倍になったものもある。部分的にリフォームができて、半日から一日で実施できる」
断熱リフォームなど省エネ対象の場合、工事費の半額相当、最大200万円が国から補助されることもあるといいます。