大谷翔平選手になりすまし、多額の現金をだまし取っていた疑いで、ネパール国籍のニウレ・スマン・クマール容疑者（26）が逮捕されました。 クマール容疑者は、なりすましのアカウントを作成し、去年11月、フォローしてきた東京・港区の80代の女性に、次のようなメッセージを送りました。 ニウレ・スマン・クマール容疑者 「保険料が必要だが足りない。僕の保険料を払ってくれませんか。自分で言うのもおかしいけど、自分はいま、世界一の人間になったから、何千万もの保険が必要なんだ」 こうして女性を信じ込ませたクマール容疑者。今度は、大谷選手のエージェントを装って、女性の自宅を訪問し、現金100万円をだましとった疑いが持たれています。 女性は当初、怪しいと感じていたようですが、クマール容疑者は言葉巧みにかわしていました。 「電話で話したい」というメッセージが来たときには、こう返信していました。 ニウレ・スマン・クマール容疑者 「ゲームの開始が近づいていますので、いまは電話に出られません。急いでいます」 事件の背景にあったと考えられるのが、巨額の借金です。 所村アナウンサー 「クマール容疑者の家族は都内4カ所で、飲食店を経営していました。それも汐留や品川といった高層ビルが立ち並ぶビジネス街に店を構えていました。しかし、経営が上手くいかず、今年3月にすべて手放したといいます」 だまし取った金の大半は、父親に送金されていて、警視庁は父親も逮捕しています。 クマール容疑者の母親だという人が取材に応じました。 クマール容疑者の母親 「（Q．なぜ逮捕されたかは知っている）いいえ、何か過ちをおかしたのか。取り調べのために連れていかれたのかもわからない。（Q．去年11月、2人に不審な様子は）店がつぶれて、お金がなかったから、困ってそういうことをしたのかわからないです。学校に行きたかったからかもしれない。私たちは学費も払えない状況でした。（Q．借金はどれくらい）たくさんあります。大体、8000万円～1億円」